遠くの空、月の光が雲を照らし、 不穏な静けさが空気を湿らせる。 酒場で眼鏡の男と白い肌の女の 話し声が聞こえる。 あー、おまえの話はほんとうにつまらん。 ちょっと夜風にあたってくる。 ……。 わかってるんだ。 わたしだって わかってる。 止められない…
雪深いカムイの山に 透明な 笑い声が響く。 あれから幾月が経っただろうか。 わたしは未来に繋ぐため ここで物語を書いている。 下界とは違い へいわな日々だ。 今はもう焦りもない。 ただ、身を任せればいい。 あの方が言っていた。 目を瞑れば一瞬だと。 …
霧深いきつねの里 皆が寝静まる丑三つ時、 パキパキと 何かが割れる音と共に いつか見たような オロチが里に現れる。 ゆらゆらと 周囲の霧を振り払い 首をもたげると 月を見上げ咆哮する。 寸裂くような 低音と高音が同時に 地面と空間を揺らす。 なんだ!?…
京の都郊外の空、 不協和音と共に轟音が響きわたり、 そこから無数の⚙️歯車が降り注ぐ。 あの方に初めて出会ったのは あの時だ。 まるでオロチのように 複数の首を持つ 異形の者が空から現れ、 毒を撒き散らしながら 京の街を襲った。 京の街は死者が溢れる…
樹海の中、 青白く濁る空気を 切り裂くように 女の怒声が木霊する。 失せろ おらぁ!! 土の中から次々と現れる異形のものを 吹き飛ばす。 両手両足から繰り出される 衝撃と舞いは 白い蒸気を纏いながら 円状に環をつくる。 姫!! そんなの相手にしてたら …
神々しい山々に 虹がかかる。 カムイが住むと言われるその山に たどり着く者は ひとならざるもの。 人の往来が増えてきた 北の地に 今はもう、きつねの里はない。 神社を繋ぎ、 そこに祭られた魂たちは 封印という時の繋ぎで そこにとどまっている。 肉体を…
1234567=840. ー最終問題ーこれなーんだ? 1992…444441117700054…11333221 11334444117333 44444…11121122444741 11411 おねり ありがとう。ちきゅうのみなさん全員に最終問題ですよ。 って問題だしたこと一度もないけど(笑) こたえはみなさんで考えてさい…
昼過ぎの街の中、 少年3人と隻眼の男が歩く。 これはだめだな。 うん、不味い! おら、だんごくいてえ。 なんだよ!元祖って書いてっからさあ てっきりうまい!と思ったら まずいじゃない。 元祖ってそうじゃない? おら、だんごくいてえ。 すかさず、 隻眼…
樹海の中で女の怒声と美しい舞いと共に 大きな数体の何かが吹き飛ぶ。 うらぁ! 500年早えんだごらぁ! きつねをなめるなよ! 寝てろボケ! 吹き飛んだ数体の何かが ぐったりと白目を剥く。 女が唾を吐くと その身体は白い狐の姿へと変わる。 はわわー! よ…
窓もない六角を象った部屋。 蜂の巣のひとつのような、 それでいて、 なぜか やわらかい雰囲気に包まれる ふしぎな部屋。 そのまわりには まるで魚眼のような ふしぎな石造りの文字が刻まれた 長丸いものに 覆われている。 ゆりかごのようにゆれるそれは 沼…
冷たい雨が降る山道を 東へと 眼鏡の男が静かに目的もなく歩く。 腕の中でぐったりとする 白いきつねは ひときわ白く、 繊細な毛並みが 薄曇りの空をも美しく見せる。 ちからなく首をだらりと下げ、 尾も同じように弧を描き 地面を指している。 妖狐と言われ…
カムイの山に 少年3人の笑い声が響く。 その様子を静かに やさしくみまもる男性、 カムイの主にもまた 笑みがこぼれる。 そこに、元気にかけよる少女がいる。 おはようございもすせんせ☆ あら?きょうは めずらしく、 せんせも えがおですねっ☆ 悪気はないだ…
むかし、むかし あるところに 色のない村がありました。 色のない村のはずれには おじぞうさんがひとつ。 裏山には てんぐやしろきつねが住むといいます。 そこの村はずれに おじいさんとおばあさんが すんでいました。 おじいさんとおばあさんには こどもが…
ぜんまいじかけのなにかの部屋で お勉強に飽きた ちびぎつねが おほしさまを呼び出し 語りかける…。 おはようございもす。 どうも、ぼくです。 きこえてますかー? おほしさまがぜんまいじかけのなにかで くるくるとまわる。 おほしさまから声が聞こえてくる…
ぽちゃんっと 川で魚がはねる。 とんぼが平和に弧を描く。 夕暮れのきつねの里。 狐を模した者が笑う。 刻が戻ったようだな…。 なにも知らない 小僧どもが戻って来る前に ここで倒れて待つとするか。 次は初手から、 有無を言わさず、 毒針を三匹まとめて 脳…
うひょー! さいこーだっぜー☆ミ 少年三人のうちの一人が 小高い丘から、 川へ飛び込む。 ぷはあ!と 気持ち良さそうに川から上がる。 少年の背には白いしっぽがあり、 水しぶきをあげながら震える。 他の二人は丘の上から 少年の様子を伺う。 眼鏡をかけた…
脱走してんじゃねーぞ! こら! 野太い叫び声が聞こえる。 うるさい声と よろめく足元に 視界がゆがむ。 半妖…、 ありが…、 でも…、こ…先は 君…、殺…、未、な…、だ…、 さ、…、ら、君なら い…、か…、、救…、…。 因果を…、変え…、れ…。 ま…、あ…ま…、う あ…、…
ぼくはにんげんがだいすきだよ! あのね、 おともだちができたんだ! うん、いつも ゆうがたまであそんでくれるの。 そう! おじぞさんのとこ! ぼくしらなかったけど 女の子なんだって! かわいいっていってくれたの! あの子はどうしているかな? っていつ…
おはようございもすせんせ☆ 少女が礼儀正しく、すこし おちゃめに笑顔をみせる。 まるい眼鏡が少し大きいのか ぺこりとするたびに 鼻からずれてしまう。 おはようございます、 君はきょうも かわいいですね。 長髪を綺麗に結い上げた 背の高い男性がやさしく…
何であいつばかり あの人のお供なんだよ! 私が一緒ならあんなことには ならなかったんだ! 白い肌の女が叫び、 その怒声とともに 大きな岩が割れる。 その岩が砕ける音に 細身の眼鏡の男がやれやれと 溜め息をつく。 もう、その辺にしてください…。 あなた…
これより500年 きつねの姿をみせることは 禁罪とする。 異論はないな? よし、会議は終了じゃ。 酒を…、 長老! は? 禁をやぶった者には 罰はあるのですか? ぐむ…、 うむ、そうだの…。 しばらくのあいだ きつねの記憶…力を消す…、か…。 おやつぬき…、じゃ…
きつねの住む里が 北の奥地にあり 冬でも 温泉のように ちねつでいつもあたたかい。 もともとは この島国では 守るものとして 慕われつづけてきました。 でも、いつからか 悪いものとして 忌み嫌われるようになった。 2つにわかれて あらそうワヒトの国。 …
優秀な白き若者が 毒を吸い込みいのちを落としました。 沼にうかぶ白き者の なきがらは 天に帰ることなく この地に残され おなじじかんをさまよう。 その沼地のまわりには 霧がつねにひろがり そこを囲むように 美しい花が咲いている。 じかんを忘れるほどの…
ぜんまいいっこと 256個のはぐるまがあて、 最初のいっこがうごくと 256個がぎざぎざを伝えながら うごきだちた。 なにがおきるわけでもなく ただくるくるとまわるのだ。 じかんがすぎることを きれいにみせるためにつくた。 うつくしいはぐるまたちが おど…
おでこの部屋は おすしの部屋とは 毛色がすこしだけちがうことを やりもす☆ミ おもに、もじやみに小説、まんがでぽ⭐ むかしから おでこもじのファンだたかた向けに あのときの あのこたちはいまどうしてる? というかんじで でてくるかもしれません。 だいた…
ーーーーーループの人ーーーーー たったひとりを救うために 何度じかんをループしたのだろう。 何度ループしても その結果は変わらなかった。 いま思えば、 戻したいのは結果がおこるまで 時間じゃなかった。 変化。 事が起こることを 止めるための変更ばか…
よもやま雑誌すたーしーどらいふ話。 本日、創刊されましたー☺️ありがとうございもす! みなさん、ほんとうにおつかれさまでした。 編集作業していただいている方々のがんばりを見てきましたので感慨深いものがございもす。 おもに、ゆるぱわぶっくのほうに…
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 星見綿ではないけれど ぐまからもらった 一輪だけのお花には お星さまを みせてあげる。 忘れても そこにあるもの。 だれにもらったものかは 忘れても なにかがあることを 感じるからも☆ミ オハヨー! オヤスミナサイ! オカエリ! タダイマ! 我…
よもやまお絵かき裏話 森のくまさんをもちーふに かいております(笑) めいん軸は ぐまといちごのすぷーんをもった女の子の おはなしであります。 げんじつでは にんげんに、にてるけど にんげんとはちょとちがう種の 女の子のお兄ちゃん。 それゆえにいろい…
昔話になにかをつけくわえてみる。 むかしむかしあるところに おじいさん達とおばあさん達が住んでいました。 おじいさん達は山へしばかりに。 おばあさん達は川へ洗濯に。 おばあさん達が洗濯をしていると 川からどんぶらこどんぶらこと 桃達が流れてきまし…