しろきつねおすしー図書館

おそうざいコーナーみたいなぶろぐ

ぜんまいじかけの何かを繋ぐ者外伝①

遠くの空、月の光が雲を照らし、

不穏な静けさが空気を湿らせる。

 

酒場で眼鏡の男と白い肌の女の

話し声が聞こえる。

 

あー、おまえの話はほんとうにつまらん。

ちょっと夜風にあたってくる。

 

……。

 

わかってるんだ。

わたしだって

わかってる。

 

止められないことは

わかってた。

 

でも…寂しさしかない。

さみししかない!

いやだ!

さみしはいやだ!

ぐすん。

 

あれ?

ん?

何かが回る音がする。

 

はゎ!

虹色…

石!?

 

やた!

あの人がいる…、?

 

!!

あれ?いや、

オロチ…?

でも…、でも!

かわいい声が聞こえる…、。

いるの?

 

6677

259333…7772111155

11222 29

74

13333366666…

 

微かに聞こえる声が

ちいさな虹の中で揺れる。

 

まぼろし?夢?

キャピー❣️

でもあの人の

まっすぐな甘い匂いがする。

そこにいたんだ…。

よかった!

よかたっ

 

 

ん?ぐむっー…

 

その虹色の先に

軋むような苦い匂いが混じる。

 

!!

兵の群れ…!?

奪いにきたのか?

虹の石、

あの人の跳躍の欠片っ!

 

くんくん、

あの人を気安くさわりやがった

模する者がいるな。

 

ほほう、

我々を消して奪うと。

いい光だな。

偽物さん!

 

もうかくれんぼはやめたのかよ。

いい度胸だが、

気にくわないな。

 

どこだ?

兵の匂いが邪魔だな!

 

ちっ、

どいつもこいつも!

苦いにせものばかりだ!

 

 

くんくん、くさっ!

くっさ!吐きそうだ!

周囲一帯に偽物の心を纏う兵の匂いがする。

イラッ…💢

 

 

おうおう!

おめえら!

わざわざ御礼参りにきたのかよ!

ひとりで来れねえくそどもが!

ひとり残らずぶっつぶす!

 

その声に

一斉に突撃を始める兵たちを

回転しながらふきとばしてゆく。

 

その声と共に

酒場から

眼鏡の男が飛び出してくる。

 

くるりと両の手を回転させながら

駆けると

後方周囲の兵は身動きが取れずに

その場で反転する。

 

 

姫!

全体的に囲まれてる!

上に飛んで!

 

!!

ん…。なんだ…、

火薬の匂い…。

 

!!!

 

だめだ、姫!

それ以上は飛び込んではいけない!

 

おう!

銃だろ!

言われなくても

わかってんだよ!

 

あの人の欠片が

見える!

そこをどけ!

その虹の石はわたしが守る!

 

あなたの真の姿が

どの姿でもかまわない!

だから行かないで!

 

わたしもついてく!

いま、そっちにいくから

まってて!

 

虹の石が周囲に光を放ちはじめる。

 

だめ!

それでわたしが救えたとしても!

だめだよ!

姫の駆ける速さが増す。

 

今は離れたくない!

まだ消えないで!

そこにいて!

 

ちがーう!

おまえらじゃねえよ

そこをどけっつってんだろ!

 

いた!お前だな!

模する者!

記憶する!

撃てよ!

その石はわたしがもらう!

 

まっすぐに

走り込む虹の先で

銃声と涙がはじける。

 

よかった。

まだいてくれた!

ありがとう。

すなおでかわいい。

 

虹を胸にしまい

膝をつく。

 

ははは、

泣いてるのは

いたいからじゃねぇぞ!

この、わからずやどもが!

 

涙と血を拭い…

地面に何かを描く…、

……、。

 

!!

模する者が

姿を消す。

 

今さら逃げても

無駄なんだよ!

お前の辿る物語は

最初から決まってた!

 

 

閃光。

浄化。

水鏡に映すような

真実を見せる夢。

 

その閃光は

月をめざして

周囲の光を奪い

消える。

 

(守った。

あの人の記憶も、

泣いてる姿も

ここに辿り着くまでの記憶も

ぜんぶ…!)

 

ふぅ、ふぅ…。

きつねをなめるなよ!くそが!

 

…、!!…、…。

 

これでおまえひとりぐらいは

いきのびれるだろ。

 

!!…、…、!!、

あっ酒だ、祝いの酒

ありがとう

…、…、!

 

(この1133は2 22…だ…、

次に4445ぐ2 22…)

 

…。

 

夢を見…

1 11411 …、…、

 

虹の石が姫の頬をやさしく包み

かわいい夢を見せる。ぷふ。

すき❣️ぱた❤️鼻血(召され)

 

ーーーー🌙ーーーー

パタ

 

 

 

 

 

ーーーカムイの山の一室

白髪の初老の男がため息をつく。

 

 

ふぅ、。

 

虹色の石がちからを失い

淡い色へと変わる。

 

どうした?

めがねのおっさん

うまくいきそうか?

 

 

いや、まだだ。

まだ、何かが足りない。

 

しかし、あれだな

なんというか姫…、。

 

目を覆いたくなるような

しあわせそうなさいご(笑)

 

はぁ…

……、

ちょっと疲れたな…、。

 

 

おっさん、

顔色がわるいぜ。

 

それは元からでしょ?

 

あっ!だんごいろだ!

 

おい!

やめろよだんご!

 

おっさんが

微妙な顔してるだろ?

 

……(笑)

 

 

やれやれ、…。

 

ーーーーわたしはあのとき、竜の柱を見た。

月を目指して消える閃光は

無数の兵を巻き込み消えた。

 

これが、

変えられない因果だったとしたら

未来で待つ希望は…、

あの方の真の姿を留めるための

記憶か…?

 

あの方の行動が

繋がってゆくが、…。

まだ何かが足りない。

 

 

おふたりがこの時代から

消えることは変えられない。

 

何度まきもどしても

いつか起こることだったのなら…。

 

そのループを断ち切るのは

闇に落ちることなく

その強い意志、

絆のまま…、?

 

 

……。

 

 

あの方は笑っていたな。

まいにち楽しそうだった。

 

それは

姫も同じか…。

 

うむ、

おふたりの性格上

やり方は違うが、

 

わかるのは

命をまっすぐに使い

それがいちばんの

しあわせだった。

 

それに、

あの方は

深い影を月に写しても

受け入れていた。

 

じぶんが何者かを知り

弱さを受け入れ、

何かを外してここに来た。

 

それには無数の痛みを越えてきたように

今なら思える。

 

長いじかんをかけて

月の光を見つけた。

 

闇はじぶん。

それを見せる、

照らす者は光。

 

善悪を越えたところに

辿り着いたのなら

世界はじぶんになる。

 

光を受け入れて

中心に集めたのなら

影も光も…ない。

 

 

…。

 

なるほど…。

虹とはそういう事か。

しかし、…。

 

 

なあ、おっさん!

またむつかしいこと

考えてるな。

 

考えてばかりいると

禿げるぞ。

 

だんごみたいに

つるつる?

 

やめてよ!

なんでもだんごに例えるの(笑)

 

 

いや、

わたしはね

考えたいんだ。

 

君たちのように

感じるままに辿り着くことが

わたしにはできないものでね。

 

このやり方でしか

わたしにはできないんだ。

 

そっか!

ならそれでいいんじゃない?

おれらには

できないからさ!

そうゆうむつかしの。

それができるのは

あんたしかいない。

 

ちょっと!

ぼくはいっしょにしないでよ(笑)

どちらかというと眼鏡派なんだから!

ぼくはあなたに憧れていきてきたよ。

 

おらも!

おらもどちらかというと眼鏡派!

 

おい!

だんご!

おまえはどちらかというと

だんご派だろ!?

 

 

 

ははは。

だんご派ね(笑)

 

そうだな…。

わたしは眼鏡派か。

 

それでいいか。

わたしはこれでいい。

 

そんな感じ方ができる

英雄たちに憧れ、

羨ましいと想うこともあったが

それはお互い様だ。

 

あー、うん。

たぶんね。

 

仕組みがわかれば

わたしには出来る。

 

2人を繋ぐものとして

世界を受け入れ

おふたりがまた出会う

その日を楽しみに生きよう。

 

ありがとう。

おかげさまで

目を覆いたくなるような

たのしい世界が

見えてきました。

 

わからない事はまだありますが

まあ、いいか。

 

それではまた会いましょう。

かわいいすてきな夢を。

ーーーー📖ーーーー

パタン

 

 

つづく⭐

 

 

 

 

ー備考ー

このおはなしの曲のリンクはこちらです。

曲あり、曲なしどちらでもお好みで

お読みくまさい(笑)

 

前半

~跳躍の子と姫と眼鏡の融合

https://youtu.be/fsisj4tXBSI

(月光浴⭐ 柴田淳 ダズビー)

 

後半

~記憶を月の虹に

https://youtu.be/FNuGB562C2Q

(回る空うさぎ⭐ orange star ダズビー)

 

ーぜんまいの部屋各話EDロールの曲はこちらー

https://youtu.be/zx1obWTMksw

(なきごと⭐メトロポリタン)

ありがとうございました!

 

 

 

ぜんまいじかけの何かを繋ぐ者⑤

雪深いカムイの山に

透明な

笑い声が響く。

 

 

あれから幾月が経っただろうか。

 

わたしは未来に繋ぐため

ここで物語を書いている。

 

下界とは違い

へいわな日々だ。

 

 

今はもう焦りもない。

ただ、身を任せればいい。

 

あの方が言っていた。

目を瞑れば一瞬だと。

 

目を瞑れ…。

 

たしかに以前のわたしは焦りで、

目に見えるものだけを追っていた。

 

目を瞑り、

深く深く入っていくと

深いところに真実の

お二人はいた。

 

自分の焦りや悲しみや怒り。

それから見える世界でお二人を

追ってしまっていたのだ。

 

 

ここには、

仲間がいるじゃないか。

敵じゃない。

 

何に怯えていた。

わたしは翻弄され、

世界に追われていたのか。

 

…。

 

 

ねぇ、めがねのおっさん!

なんかさー

このはなし

おもっくるしいんだよなー。

 

ぜんぜん

たのしくねーじゃんよー。

 

おら、だんごのはなしがいい。

 

そう?ぼくは好きだけどねー。

 

 

 

……。

はぁ、やれやれ。

それより、君たち虹の石はどうした?

 

 

あー、うん。

めっけた。

 

でも、おっさん。

下界にいくのはやめたほうが

いいぜ。

 

 

ん?なぜだ。

 

 

あんた、貼り紙にすげー

載ってたぞ。

賞金首だ(笑)

やるね!

 

やほー!(笑)

じゃあ、さしだせば

だんごくいほうだい!

 

おい!だんご!

それはだめだろ!(笑)

 

だからさ、

下界には

俺たちがいく。

 

 

そんでさー、

いまはまえとは違って

地道なとこでは

いい世界にもなってきてる。

 

うんうん、

みんなじゆうに絵を描いたりさ

文字を書いたり

劇みたいな事も盛んになってる。

 

歌舞伎…。ってのも

見たな。

 

わほー!だんごの

英雄ものはおもしろかったぞ(笑)

飯も旨くなってきてる!

じゅるり。

 

……。

 

ーーふむ、それは

知らなかったな。

 

調査以外は

ずっと、

人の中を避けて

生きてきたからな…。

 

 

そんでさー!

そんな暗いはなしじゃなくてさ!

英雄ものにしちゃえば

いーんじゃない?(笑)

 

は?

英雄もの?

 

そのほうが

みんな観るよ。

 

おれさー、

人の中で生きてきて

わかったんだ。

 

 

だから、英雄にして

おもしろおかしく書けばいいんじゃない?(笑)

 

おれらもさ

ワヒトの文化みたいなもの

おもしろいと思うんだ。

 

おれは歌舞伎みたいなの

やりたいし、

 

だんごはくいもん屋極めたいんだ。

 

めがねは絵を描いたりもできる。

 

これでも、

だいぶ学んできたんだぜ?(笑)

 

 

きつねのちからは

おれにはもうないけどさ、

楽しむちからはだれにもまけない。

はっはっはっ!

 

ただのあそびにんだよね、それ(笑)

 

うるせーな。

いーんだよやりたいこと

やってりゃ!

 

おらも完璧なうまい

だんごくいてえ。

 

よしよし、いいぞ。

だんご!(笑)

 

 

だからさ、楽しいものに

しよう。

 

この先、500年あそぶって

あの方は言ったんだ。

 

だから、おれたちは

おれたちなりに

この世界をあそぶ(笑)

 

それで変わる気がしない?

 

だから、

おっさんも一緒に

あそぼうぜ!

 

あんたの文章は堅いが…

あの方と姫の魅力は伝わるよ。

 

あと200年ほどあるんだ。

 

世界を楽しみながら

あそぼう。

おれが英雄ってわけじゃないけどさ、

あの方と姫は英雄にしていい。

 

1113302って

英雄だろ?

そのはなしをやろう。

 

 

未来に残るよ。

ぜったい。

 

 

きつねではないかもだけどさ、

気づく人は気づくよ。

たぶん。

 

 

おれたちだけじゃ

届けきれないかもだし

無理かもしんないけどさ

 

ワヒトの文化を

まきこめば

希望には届くよ。

 

おらも、きぼうに

とびっきりの

あまいだんご伝えてえ!

 

うーん、ぼくはなんかかっこいい

きつねの絵でも描こうかなあ…。

人に化けて守る姿はかっこいいな。

 

 

……。

 

 

ーーなるほど。

使命感…。

わたしにはそればかりだ。

 

人を守るのも使命。

姫に付くのも使命。

あの方を知りたいのも

未来に繋ぐための使命感…。

 

たしかに、そうだ。

わたしは楽しくない。

楽しめていなかったな…。

 

……。

 

ふぅ、わかったよ。

あの方が君たちを英雄にした理由が。

 

生き残らせたかったのは

君たちだ。

 

だからわたしをあのとき

北へ向かわせなかった。

生きる選択をさせた。

 

生き残りのわたしに

君たち3人のつくる

ゆかいな世界を見せるためだ。

 

ははは、はぁ。

やっぱりだ。

意地が悪いな(笑)

くそ。

 

いや、

まあ…いいか。

 

ーーふむ、なるほど。

あの方は生き残りの中で、

姫を強く

こころに刻めるのは

わたしだけ…と見たのですね…。

 

 

やれやれ、

なんて、ひどい役目だ。(笑)

何度救っても救えない

まっすぐなわがままな人。

それを近くで見ていられるのは、

たしかにわたしだけですね。

 

ああ、

ひどいな(笑)

意地が悪いが、、。

託してくれたのだ。

 

わかりました。

この借りはかならず

返してくださいよ。

 

 

わたしはこの3人に

希望を託す。

 

ふぅ、疲れたな。

さて、楽しもう…。

 

それでは、。

すてきなかわいい夢を。

 

 

 

ーーーー📖ーーーー

パタン

 

 

つづく⭐🍊

 

 

ー備考ー

このおはなしの曲のリンクはこちらです。

曲あり、曲なしどちらでもお好みで

お読みくまさい(笑)

 

~3人と眼鏡の夢

https://youtu.be/A7aCuwcoxps

(day dreamer⭐ spangle call lilli line)

 

 

ーぜんまいの部屋各話EDロールの曲はこちらー

https://youtu.be/zx1obWTMksw

(なきごと⭐メトロポリタン)

ありがとうございました!

 

 

 

 

 

 

 

 

ぜんまいじかけの何かを繋ぐ者④

霧深いきつねの里

皆が寝静まる丑三つ時、

 

パキパキと

何かが割れる音と共に

いつか見たような

オロチが里に現れる。

 

ゆらゆらと

周囲の霧を振り払い

首をもたげると

月を見上げ咆哮する。

 

寸裂くような

低音と高音が同時に

地面と空間を揺らす。

 

なんだ!?

皆が慌てて外へ飛び出す。

が、

それは今まで対峙してきた

異形のものとは違い

実体を持っている。

 

硬い鱗を持つ魔獣だ。

なんだ!?

何が起きた?

 

あの時、あの方が

葬った筈では!?

 

あの方がいない時に現れるとは!

 

オロチは周囲の木々を薙ぎ倒しながら

月の方向へ破壊を繰り返しながら進む。

 

いけない!

狙いは

カムイの山か!

 

すかさず姫が

飛び出してゆく。

 

姫!!

近づいてはいけない!

オロチには毒がある!

 

うるせぇ!

だまれもやし!!

あたまでばっか考えるグズめ!

だから嫌なんだよ!おまえは!!

 

わたしはここにいる!

ここで生きているんだ!!

 

 

なんだ?

泣いてる!?

姫!!

 

皆がオロチを追う。

長老がちからを解放し

大きな銀のきつねとなり空を駆ける。

 

長老の鋭利な牙が

オロチの複数の首に食らいつくと

里の者もそれに続く。

 

止まれ!異形の者!!

長老の牙がオロチの鱗を砕く。

 

月の丘を目指したオロチは

身動きが取れずにその場に倒れこむ。

 

静まりかえる周囲に

長老が言う。

 

こやつは、毒を持っている。

鎖に繋ぎ封じておけ。

 

天狗の里のきつねたちにこのことを伝え

至急、解毒し封印するのじゃ。

 

この事がワヒトに知れてはならぬ…。

では、酒じゃ。

 

まて!じじい!!

 

は?

 

姫!!

 

封印?ふざけるなよ!

これはオロチじゃない!!

きつねだ!

 

 

!!!

 

なに!?

 

このオロチがなにしたってんだ!!

ただ月…、

カムイの丘を目指しただけだろ!!

毒なんて持ってもいない!

 

 

そう言うと意識を失うオロチに

抱きつく。

 

怖い夢をみたんだな。

だいじょぶわたしはここにいる。

 

こんな酒くさい口に噛まれて

かわいそうに…。

くさっ!くっさ!

しじぃおぼえてろよ!

 

姫!それはあなたもでしょ!

 

ずきん。

ちくしょうだまれもやし!

 

お前らはもう行け!!

わたしがこの子をカムイにつれていく。

 

しかし!

 

だまれってんだもやし!

埋めるぞ。

 

 

よく見ろよ。

この子はあの人とおなじだ。

数字が書いてる!

6677

11224444

741 11411

 

!!

 

姫、あなたは

この文字がわかるのですか。

 

わかんねえよ!

でもなんかわかるだろ!

 

 

ーーあいかわらずだ。

わたしにだけ解けない問題を

あなた方はいとも簡単に解いてゆく。

 

理由はわからないが

あの方は「じぶん」を葬りに

ここに来た。

ということか?

 

しかし、

なんだ?

なぜ?姿を変える。

原因があるのか?

オロチとはなんだ?

 

ん?

姫…?

 

キャピー❣️

かわゆな声がきこへる…。

いこういこう

いっしょに月の丘にいこう。

いいこいいこ。キャピー❣️

 

あ、ぁあ、

姫…、

酒の飲み過ぎでは?

 

うるせー!

だまれもやし!

おまへの声は聞きたくない!

 

そう、言うと月の方角へ

異形の者と、とんでゆく。キャピー❣️

 

 

待って!

わたしも行きます!

 

おまへはいらん!

来るな!!

嘔吐が出る。

げふゎ!

 

 

うゎ…姫

ほんとに吐いた!

酒飲み過ぎ…。

 

 

ーーーー🌝ーーーー

ぽゃ。

 

 

 

 

ーーカムイの住む山で

白髪の初老の男が目を覚ます。

 

 

月の…、。

綺麗な月夜だな…。

ここは、カムイか。

 

どのぐらい寝ていた?

……。

 

虹色の光が、丘の向こうで揺れている。

次は、あそこか…。

先程まで見ていた夢が

朧気になる。

 

あれは夢か。

あんな記憶はわたしにはない。

まぼろし…。

 

しかし、あの方の違和感は

オロチ…。

いや、。

 

……。

 

思考が錯綜しているな…。

真実ではないが、幻でもない気もする。

右腕にちからを込め

からだを起こそうとするが

ちからが全身に伝わりきらず

その場で力尽きる。

はぁ、日に日に、こうなるのか。

 

どうした?

目覚めたのか?

 

隻眼の男が訪ねる。

 

ああ…、あなたですか。

いや、まだ眠い。

 

もう一度、

お二人がいるあの夢の中へ。

まぼろしでもいい。

いまはどんな形でもいい。

仲間に入れてくれませんか。

変えなければ、。

あなた方に会えない。

 

 

長髪の男が隻眼の男に

眼で訪ねる。

 

長髪の男がやさしく微笑むと

その場から席を外す。

 

いよいよ、ですか。

歯車は再び、まわり始めた。

 

時代が変わる。

この国の姿が変わるのは

もうすぐですね。

 

だれが、予測できましたか。

だれもがあたりまえだと、

思っていた時は終わります。

 

吸い込みから転じ、

螺旋状の平行回転へと変わる。

 

楽しみですね。

このときを長い時間をかけて

待っていました。

 

…、せんせ?

もう、寝床へ行きますよ。

 

わかった。

ありがとう。

素敵な夢を。

 

おやすみなさい。

また明日。

 

 

🌝

 

ーーーー📖ーーーー

パタン

 

 

 

つづく⭐🍊

 

 

 

ー備考ー

このおはなしの曲のリンクはこちらです。

曲あり、曲なしどちらでもお好みで

お読みくまさい(笑)

 

~オロチと姫と繋ぐものの夢

https://youtu.be/N_p3HT70dU8

(March of time⭐ Aimer.ダズビー)

 

 

ーぜんまいの部屋各話EDロールの曲はこちらー

https://youtu.be/zx1obWTMksw

(なきごと⭐メトロポリタン)

ありがとうございました!

 

 

 

 

 

 

 

 

ぜんまいじかけの何かを繋ぐ者③

京の都郊外の空、

不協和音と共に轟音が響きわたり、

そこから無数の⚙️歯車が降り注ぐ。

 

 

あの方に初めて出会ったのは

あの時だ。

 

まるでオロチのように

複数の首を持つ

異形の者が空から現れ、

毒を撒き散らしながら

京の街を襲った。

 

京の街は死者が溢れる。

 

それを追うように

飛び出してきたあの方は

対応に追われるわたしたちを

救いながら

オロチの毒を吸い込んでいく。

 

ーーどこから飛んできた?

しろきつねなのか!?

 

誰も知らない白き者。

人の姿をしてはいるが

数本あるしっぽが靡き、

半分はきつねだとわかる。

 

 

姫!!

いま近づいてはいけない!

 

謎の白き者が

叫ぶ。

 

突進を始める前の姫の袖に

歯車が刺さる。

 

そこから、淡い虹色が姫の頬を包み

目を塞ぎ、夢を見せる。

 

一瞬、パキッと何かが割れる音がした後

白き者がオロチにとどめを刺す。

 

オロチは虹色の光を放ちながら

消滅してゆく。

 

それと同時に白き者も

力を失い空から落ちてゆく。

 

複数あった尾が消えてゆくのが

見えた。

 

ーーあれは何だった?

歯車⚙️が白き者を追うように

落下しては消えた。

 

わたしは彼の元に飛び込むと

純真無垢の傷だらけの白き狐がそこに

ぐったりと

よこたわっていた。

 

~~~☁️       ⭐

      ~~~☁️    🌙

 

         🌷⛩️   🐢…

 

白き狐の持ち物の中に

淡い色をした石と

書物が数本入っている。

 

ーーこの数字の羅列はなんだ?

1113302

112244

741 114 11

 

解読する術がわたしにはないが

重要なものであることは

血痕やおびただしい水痕、焼けた痕などを

見ればわかる。

 

 

長老が言う。

いまより若い時代に出会った友の子ではないかと。

 

半分は人の血を持ち

きつねとしての力はさほどないが

虹色の光と、人の武芸を操る者。

 

不思議なこころを持ち

人々や半鬼を魅了し友とし、

才能に溢れる者。

 

それゆえに疎まれ、力を欲する者に

追われ、消された者がいた。

 

人にも狐にも神にも、なりきれず

しかし、愛する者と仲間と共に

最後を迎えたという。

 

ーーその人の子なのか?

しかし、どこかに違和感を感じる。

まやかしか。

それをする意味はなんだ?

 

あのオロチはどこからきた?

禍々しさはあるものの

作られた物語の一部のような

そんな不自然さがある。

 

 

混乱のさなか京の体制も変わり

この災厄は妖狐の仕業であると

噂が立ち始める。

 

その頃から狐狩りが始まる。

 

我々は

しばらくその白き狐に

治療を施すため

拠点を北の奥地

カムイの住む山々の近隣へと

変えることになる。

 

 

姫の見た夢には

見たことのない景色の

未来の空で

苦しむ白き狐の姿が

現れたという。

 

こころが焼けるような

悲痛の姿を見て

姫は

大粒の涙を流した。

 

 

それからだ。

姫はあの方の元を離れなくなった。

 

何がそうさせるのか

わからないが

側に居たいと

強く願ったのだ。

 

 

ーーわたしの眼には

お二人が何かつよい絆で

結ばれていて

それを失う悲しさ、苦しみ

のようなものを

幾度も経験したかのように

見えた。

 

 

 

それが何なのかは

わからない。

 

 

 

しかし、

何かを外してここに来た

あの方には

なにかしらの

これから先への

決意がある。

 

あの方はいつも笑って

もうだいじょうぶなんだと言う。

 

わたしたちを置いて

姿を消した前日も

まっすぐに笑っていた。

 

もう、なにも失わない世界が

この先にある。

 

そのために来た。

だから行くんだ。

 

しばらく遊ぶから

じかんはかかるけど

また会えるよ。

忘れたりはしない。

 

 

目を瞑れば

一瞬の出来事だよ。

 

ぼくの住む街で

笑って待ってる。

 

 

たくさんせかいを遊びながら

待ってて。

 

必ず

迎えに行くから。

 

 

~~~☁️

       ~~~☁️

 

 

        ⛩️🍵

 

 

 

ーー初老の眼鏡の男が京の街の外れに立つ

 

はぁ、はぁ…。

ぐっ…、

 

わたしも歳だな…。

この程度で息がきれるとは(笑)

 

ぽたぽたと

右腕と額から血が落ちる。

 

虹色に光る環に

記憶を閉じ込める。

 

次は…、きつねの里の跡…

ですね…(笑)

 

記憶を辿れという事ですね…。

ふぅ…、

 

帰る…。帰るんだ…、

北に、。

 

 

地蔵が並ぶ山道。

懐かしい景色。

冷たい雨だ。

 

またか。

 

 

姫…。

ようやく、

あなたの気持ちがわかった

気がしますよ。

 

まっすぐ

なにも曲げたくない…。

 

生きて繋ぐために…

 

 

雨…。

くそ、

嫌な記憶だな…、

 

(ーーこどものように

行かないでとなぜ…

言えなかった…!

わたしも連れていけと

なぜ言えなかったのだ!)

 

(わたしが一緒にいれば

失わずに済んだんだ!)

 

だめだな…。

わたしはあなたがたみたいに

まっすぐには言えない。

 

こころがふたつ

あるみたいだ…、。(笑)

憧れのお二人の…意志

 

 

 

あの場所で

ぐらりと視界がゆがみ

膝をつく。

 

 

虹色の光が

遠くに見える…。

 

 

目をつぶれば

一瞬…。

 

 

しかし、

 

跳躍をしてでも…わたしは…、。

 

 

 

そのまま

倒れこみ意識を失う。

 

 

 

 

虹色の、光…。

 

 

懐かしい

声が聞こえる…。

 

ーーーー⭐ーーーー

プツン

 

 

 

 

はいはいーっと!

ーーーー📖ーーーー

ぺら

 

 

 

 

おい!だんご!

いいかげんにしろよ!

 

だってあまい

食いてえんだもの。

 

君たちは

なんなの?毎日だんご漫談?

 

 

あ、だれか倒れてるぜ!

 

まて!

だんご!近づくな!

 

 

またか?

このパターン子供の頃にあったぞ?

 

小石投げるから

そこで見てろ。

 

めがねは天狗出して

カムイに行け。

 

俺たちも後からいく!

みたいな。

 

 

おい!お前ら!

ふざけてないでさっさと肩を貸せ!

 

隻眼の男が怒鳴る。

 

俺は

時を止めて

先に飛ぶ。

 

お前らは

天狗を呼べ。

 

周囲の状況を見て

カムイに戻るんだ。

 

 

はーい❣️(三人)

 

 

 

ーーーー👺ーーーー

ぱぁ

 

 

ーーーー📖ーーーー

パタン

 

 

 

つづく⭐🍊

 

 

 

ー備考ー

このおはなしの曲のリンクはこちらです。

曲あり、曲なしどちらでもお好みで

お読みくまさい(笑)

 

~跳躍の子と姫と繋ぐ者の絆

https://youtu.be/cm9DTv6nhZU

(それがあなたの幸せだとしても⭐ダズビー)

 

 

ーぜんまいの部屋各話EDロールの曲はこちらー

https://youtu.be/zx1obWTMksw

(なきごと⭐メトロポリタン)

ありがとうございました!

 

 

 

 

ぜんまいじかけの何かを繋ぐ者②

樹海の中、

青白く濁る空気を

切り裂くように

女の怒声が木霊する。

 

失せろ

おらぁ!!

 

土の中から次々と現れる異形のものを

吹き飛ばす。

 

両手両足から繰り出される

衝撃と舞いは

白い蒸気を纏いながら

円状に環をつくる。

 

 

姫!!

そんなの相手にしてたら

きりがないですよ!

 

 

眼鏡の男が目的の場所へ

駆けながら叫ぶ。

 

 

うるせぇな!

わかってんだよ!

 

そう言いながら

小さく少し息を吸い込むと

くるりと白く美しい狐の姿に変わる。

 

そのまま異形の者を

吹き飛ばしながら駆ける。

 

ははははは!

もやしよ、

わたしのほうが速いぞ。

 

速くてつおくてかわいいのが

わたしだ!

はーっはっはっは!

 

ちょ、姫(笑)

なにそれ

ずるい。

 

 

さっさと終わらせて

北に帰るぞ!

 

あのひとが

待ってる!

 

うふは!

ぴょんぴょん!

 

 

ちょ、姫!

速っ(笑)

 

さっきまで

ぐだぐだ憂晴らししてたのは

あなたでしょ!

 

 

ははははは!

しーらない☆彡

 

 

 

ーーはぁ、

姫、あなたは

いつも、楽しそうだ。

 

まっすぐで、

わがままで、

世話が焼ける…。

 

 

何度、あぶない目に

あわされたかわからないな。

 

でも、

それでも正直に

真正面から

ぶつかっていくあなたを見て

わたしも楽しかったのはまちがいない。

 

もやしか…。

ちょっとイラッとするな(笑)

 

 

姫!!

上に飛んで!

下からでかいのがくる!

 

 

うるせぇなもやし!

おまえに言われなくても

もうやってる!!

 

 

くるりと回転すると

地面を蹴り上げて人の姿に変わる。

 

唇を噛み

その血をこぶしに吹き付ける。

 

おら!もぐらさん!

もぐらたたきのじかんだぞ!

 

でも!

でてくるまえに終わりだけどね!っと

 

そう言い終わる前に

地面に突進したかと思うと

衝撃と共に

閃光がはしる!

 

ちょ、姫!

おい!やりすぎ…

 

!!!

 

白い無数の蒸気の光を吹き上げて

竜を模した何かが

異形の者を咥え天に昇る。

 

それと同時に眼鏡の男も

天に吹き上がる。

 

うわぁー、

 

ひ、

姫の!

ばかやろうーー!!

 

 

あ、すまん。

骨は拾ってやるから

安心しろ。

キャピー❣️

 

 

 

 

ーーーはぁ、

やれやれ、

わかってますよ姫。

 

わたしがこの程度で

くたばらないこと知ってるし、

 

ちからを抑えつつ、

完全に消滅できる方法で

やるってことでしょ(笑)

 

 

はいはい、

めんどくさいお方だ。

 

 

はぁ、眼鏡がずれたな。

よいしょ。

 

さて、やるか。

 

 

眼鏡の男は軽く鼻で息を吸い込むと

両手をくるりとまわし

手を合わせる。

 

姫、良い位置に飛ばして

頂き感謝します。

 

 

異形の者は身動きが取れずに

環の中へ圧縮され消滅する。

 

 

ーーーー⭐ーーーー

プツン

 

やれやれ…。

終わったか。

 

 

分裂を繰り返していた異形の者が

消滅し、

あたりに静けさが戻る。

 

ふぅ、

これで、しばらくは

この地の地盤も安定するでしょう…。

 

しかし、姫…。

やる前になんか言って…

 

あれ?いない!

うわ、

先に帰ったな!

 

ーーーあの、ばか姫っ(笑)

 

遠くで白いきつねが

笑いながら跳ねていくのが見える。

 

まったく、またこれだ。

あの方に

会いたくてしょうがないのかよ(笑)

 

 

追いかけると、

ばーかばーか

もやしのばーかと

聞こえなくても言ってるのがわかる。

 

でも、わたしのほうが

一枚上手だよ。

 

あなたのだいじなものを

腰から奪ってあります☆

 

うんうん、

酒はすべて

このわたしが持ってるんですからね!

ははははは!

 

 

姫が気づかずに

喜びながら駆けて

小さくなってゆく。

 

 

ーーーはぁ、

わたしの眼に

その嬉しそうな

にくらしいような

姿が焼き付いている。

 

何度も何度も

見てきた。

 

いつも、楽しそうに

跳ねてる。

それが失われる姿もだ。

 

~~☁️

     ~~☁️

 

        ⛩️🍵

 

 

 

 

 

ーーー白髪の初老の眼鏡の男が樹海に立つ

 

鳥居をくぐり、

酒を飲み干すと

ちいさなプリズムの環の中に

その記憶を閉じ込める。

 

たましいのような形をしたその石は

静かに淡い色へと変わる。

 

さて、帰ります。

次はどこです?

 

うん、でも、

教えてはくれないのでしょ?

 

いやはや、

あなたは昔からほんとに

意地が悪いな(笑)

 

飽きませんけどね…。

 

でも、わたしも

もうそろそろ歳だ。

いろいろと衰えてきてるんですよ。

腰も痛いし、眼もとおくなってきた(笑)

 

それでも、あなたの残した未来の希望に

繋げたい…。

 

教えてくれませんか…。

時間が足りない。

このままでは

届かないかもしれません。

 

もう、失いたくないんだ。

変えなければ!

命を懸けて、

跳躍をしてでも…!

 

!?

 

なんだ?

大勢の兵の匂い…。

 

やれやれ、またか。

囲まれたな…。

参ったな。

 

話はまた今度、

という事ですね。

 

わかりました。

 

はぁ、

老体に鞭を打って、

本気をだすしかないか…。

 

 

では、また会いましょう。

 

 

白髪の男がスンっと小さく息を

吸い込み姿を消す。

 

残された鳥居の中、

どこからか

カタカタと何かが動き出す。

 

 

ーーーー📖ーーーー

パタン

 

 

 

つづく⭐🍊

 

 

 

 

 

ー備考ー

このおはなしの曲のリンクはこちらです。

曲あり、曲なしどちらでもお好みで

お読みくまさい(笑)

 

~姫と繋ぐ者の虹の石

https://youtu.be/qvGAePHDVGg

(ハシタイロ⭐ダズビー)

 

 

ーぜんまいの部屋各話EDロールの曲はこちらー

https://youtu.be/zx1obWTMksw

(なきごと⭐メトロポリタン)

ありがとうございました!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ぜんまいじかけの何かを繋ぐ者①

神々しい山々に

虹がかかる。

 

カムイが住むと言われるその山に

たどり着く者は

ひとならざるもの。

 

人の往来が増えてきた

北の地に

今はもう、きつねの里はない。

 

神社を繋ぎ、

そこに祭られた魂たちは

封印という時の繋ぎで

そこにとどまっている。

 

肉体を失った者が

再び意思をもって動きだすには

その者を強く知る存在が必要になる。

 

人々からきつねの存在が薄れ、

物語となるまで

長い時が必要となった。

 

神々とは

人の意思によって

存在し、形を成してきたのだ。

 

きつねに意志が宿り

姿を人に変え

護る者として存在していた時代は

遠く昔のまゆつばものの噂話。

 

真実は歪み、

妖狐の伝説となる。

 

言い伝えを知る者も

信じる者も

真実を目に見えて伝えることは

難しい。

 

 

繋ぐものとして存在するわたしは

先の未来で待つ

希望にこれを託す。

 

白いきつねたち…。

あの方と姫の意思を

残そう。

 

 

ふぅ…。

疲れたな。

 

白髪の

眼鏡の初老の男が筆を置く。

 

そこに長髪の男が

首をかしげにこりと笑う。

 

おや?

今日はまだいいんですか?

 

ええ、今日はまだ

調子がいいのでね。

 

眼鏡の男は細くなった腕を

軽くまわし、指に円をつくる。

 

そこには

小さな記憶が宿る。

 

虹色に光るプリズムは

日の光を複雑に反射させ

中心に閉じ込める。

 

 

長髪の男がそれを見て

にこりと笑う。

 

それは、あの子の…

跳躍の子の仕掛けですね?

 

はい。

あの方は自分の意思を

この世界にとどめました。

 

封印と跳躍

意志と記憶

 

至るところにそれを

仕掛けています。

 

それが見つかるのは

この先の未来にもあると

わたしは思っています。

 

ゆえに、姫の記憶、意志、想い

わたしの見てきたもの

それを融合させたいのです。

 

あと、200年ほど時間はまだある。

 

生き残りとして

やりたいことがまだあります。

ここにとどまっているわけにはいかない。

 

世界の姿が変わっていきます。

ふつうになる。

あたりまえになる。

それが現実として姿になる。

 

それでも、

おふたりの意志と記憶を

知っているのは

わたししかおりません。

 

わたしは以前、

お二人の墓前で生きる選択をした。

おふたりが未来で笑うことができるのは

わたしがそれを知っているからです。

 

………。

 

ふむ、

眼の奥には強い意思を感じるが…。

同時に孤独、恐れ、怨みのような力を

持つか…。

 

 

……。

 

長髪の男が

何かの

苦しみを感じとり

やさしい顔でほほえむ。

 

ふぅ、

あなたの意思は

よくわかったよ。

 

でもね、

あなたはひとりではないよ。

ひとりでなんでも抱えようとするな。

 

ここにはその意志を共有し

継げるものもいる。

 

焦るな。

生きる選択をした者が

自分を苦しめていては200年ももたぬ。

 

見つけるのは

あの三人の子たちのほうが上手だ。

成長もしている。

もうじき、ここに戻るだろう。

 

今は、

ここで身体を癒し待つのだ。

 

今のあなたは

時間、身体の衰え、命のすり減りに焦り

まっすぐだが、

尖りすぎている。

 

だいじょうぶだ。

あなたのこともふたりのことも

わたしが記憶する。

 

わたしもこの身体で

地上の空気の中には降りれぬが

皆が支えてくれている。

 

わたしもひとりでは

生きられない存在だよ。

 

わたしには人の文字を理解し

書くちからはない。

もらえるのは意思、

こころのちからだけなんだ。

 

わかるかい?

君のちからが必要なんだ。

 

友として、頼みたい。

繋いだものたちが見つけた

あの子たちの真実の物語を

教えてほしい。

 

長髪の男は深々と頭をさげると

胸に手を当て

鱗のような半身の腕を見せる。

 

 

!?

 

それは竜の…。

 

わたしの身体には

もうこの腕にしか鱗は残っていないんだ。

何があったかは君ならわかるだろ?

 

 

………。

 

わかりました。

 

男は眼鏡を外すと

ひさしぶりになみだを落とす。

 

二人への想いは

誰よりも深く、

繋げたい想いも

誰よりも強い。

 

そのしずくは

物語の最初のページに刻まれる。

 

 

ーーーー📖ーーーー

パタン

 

 

つづく⭐🍊

 

 

 

ー備考ー

このおはなしの曲のリンクはこちらです。

曲あり、曲なしどちらでもお好みで

お読みくまさい(笑)

 

~カムイと繋ぐ者の遺志

https://youtu.be/UEmZv6JF33s

(散りてなお⭐手嶌葵)

 

 

ーぜんまいの部屋各話EDロールの曲はこちらー

https://youtu.be/zx1obWTMksw

(なきごと⭐メトロポリタン)

ありがとうございました!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おすし謎解き問題⭐

1234567=840.

 

ー最終問題ー
これなーんだ?

 

1992…44444111
7700054…1133322
1 11334444117333

44444…1112
1122444741 11411

 

おねり

 

ありがとう。

ちきゅうのみなさん全員に
最終問題ですよ。

って問題だしたこと一度もないけど(笑)

 

こたえはみなさんで考えて
さいごまで考え抜いて
解いて。


わかったらおすしにおしえてくまさい(笑)
それではごきげんようみなさん
すてきなちきゅうの日々を☆彡
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おまけ~3少年きつねのくいしんぼうばんざい

昼過ぎの街の中、

少年3人と隻眼の男が歩く。

 

これはだめだな。

 

うん、不味い!

 

おら、だんごくいてえ。

 

なんだよ!元祖って書いてっからさあ

てっきりうまい!と思ったら

まずいじゃない。

 

元祖ってそうじゃない?

 

おら、だんごくいてえ。

 

すかさず、

隻眼の男が声をだす。

 

おい!

お前らいつまで

食い歩くつもりだ?

 

少年ひとりが言う。

うまいものに出会うまでだよ!

 

くそっ、この街の

うまそうなのが

無くなってきたな…。

 

もう、ないんじゃない?ここ。

 

おら、だんごくいてえ。

 

 

お前はほんと

朝からだんごしか言わねえな。

かわいい!

よし!じゃあだんごにするか!

 

いいよー!

 

やったー!だんごー。

 

そう言いながら少年達は

だんご屋を探しに駆けてゆく。

 

 

男はあたまをかかえながら

ため息をつく。

 

やれやれ、

護衛とはいえ、

なかなかきついものがあるな。

 

あちこちから食の香りがしては

満腹な男は吐きそうになり

口に手を添える。

 

くいしんぼうどもめ、

 

くっ…、

お、俺は…、

どうやらここまでのようだ…。

体力の限界…、ぐふっ

入るものがなくなり嘔吐する。

 

 

~☁️

        ~☁️

 

 

おーい!

だんごたべほうだいだってよ!

 

えっほんと!?

 

うほー!だんごー!

 

 

でもなんだこりゃ。

変なものがかかってるな。

 

これほんとにだんご?

 

だんごー!

 

 

くんくん。

においはわるくないぞ。

 

ほんとだ。

 

よだれちょろり。

 

 

ごまだんごって書いてる…。

 

ごま?

ごまってなんだ?

 

わかんない。

 

でも、だんごだぞ。食いたい!

 

 

だいじょうぶかよ。

黒いぞ。

 

黒きつねになりそう。

ぶるぶる。

 

おじちゃん

ごまだんごくれっ!

 

 

うわ!だんごお前

やるな!

 

さすがだんご神…。

 

やたー!だんごだー!

 

 

だんごお前、いくのか?

 

はわわ…。

 

だんご、いっきもーす!

 

うわぁ!

はゎ!プルプル。

 

ぱく。

もっもっもっ。

もちゅもちゅもちゅ。

ごくん。

 

は、ど、どうだ?

うまいか?

 

判定やいかに!?

 

だ、だ、んご…

だんご…。

このだんごは!

 

どきどきどき。

はわわわわ。

 

ほし300つです⭐キラッ!

 

!!!?

 

どわー!!

きたきたきたー!

ほしさんびゃくつ!(笑)

 

なにそれ

さんびゃくつってwww

 

うめすぎてでた!(笑)

さんびゃくつ!

 

 

ははは

300個でいいじゃねーか!

ってなんだよ。

さんびゃくつ(笑)

 

でたでた

名言でた(笑)

 

さすがだんご神(笑)

言葉もかわいい😂😂😂

 

 

おれもごまだんご

300つ くれっ(笑)

 

えっ?多くない?

だめでしょ(笑)

そんなにないよwww

 

あ、やべえ

まちがえた(笑)

おっちゃんごめん!

3つくれ(笑)

 

だんご300つ!いいなー。

 

さんびゃくつは

さすがにだめだ(笑)

 

ははははは!

いたいいたい

お腹いたい(笑)

 

おら、いけるぞ!(笑)

 

 

あはは!

だめだって(笑)

めがねが、つぼに入ってる(笑)😂😂😂

 

いたいいたいよー(笑)

もうだめだー!www

 

 

おじちゃん!

おらにもだんご300つ 

くれ!

 

店の店主が笑う。

ぼうず

そんなにないが

作ってやるぞ!

待ってろ(笑)

 

wwww

おっちゃん!

だめだってwww

 

のってきた(笑)

あははははwww

 

いえーいだんごふぃーばー!(笑)

☀️     ~☁️   🌈

  ~☁️      🌈

         🌈

    🍡🍡🍡🌈

    🦊🦊🦊

 

昼下がりの街で

ゆかいな笑い声が聞こえる。

 

人も狐も笑い合う

そんな世界が作れる。

人として生きる道、

ぼくらが憧れた未来へ繋がり

ますように。

 

ただ、半妖だけは

いまだついてこれないようだ。

違う意味で(笑)

 

 

俺は無理だ…。ガクッ

(白目)

ーーーー⭐ーーーー

プツン

 

 

 

おしまい⭐🍎

 

 

 

 

ー備考ー

このおはなしの曲のリンクはこちらです。

曲あり、曲なしどちらでもお好みで

お読みくまさい(笑)

 

~ぼくらのゆかいな未来へ

https://youtu.be/s3JHrjR558U

(羊文学 ⭐ 天気予報)

 

 

ーぜんまいの部屋各話EDロールの曲はこちらー

https://youtu.be/zx1obWTMksw

(なきごと⭐メトロポリタン)

ありがとうございました!

 

おまけ~姫と眼鏡の愚痴の部屋~

樹海の中で女の怒声と美しい舞いと共に

大きな数体の何かが吹き飛ぶ。

 

うらぁ!

500年早えんだごらぁ!

きつねをなめるなよ!

寝てろボケ!

 

吹き飛んだ数体の何かが

ぐったりと白目を剥く。

 

女が唾を吐くと

その身体は白い狐の姿へと変わる。

 

はわわー!

よし!いいな!

おわった。

 

帰る。

北に帰るぞ。

 

あわー💙

あの人が待ってる。

はよかえりとうございもす。

 

くぷー。

待ってる待ってる。

会える会える。

ひー!

 

これ終わったら

おうちで遊ぶんだ!きゃぼー!

 

ぴょんぴょん跳ねながら

綺麗な白の狐は駆けてゆく。

 

      ~☁️

~☁️     

    ~☁️  ~👺

         │

         🍬

 🌷       🐢…

 

やった!

おうちだ!

 

あああ、いるー💙

あの人がはなちょうちんだして

待ってるー!

 

あはははは!

 

ぴょんぴょん跳ねて

人の姿に変わると

綺麗な黒髪が背中にゆれる。

 

どきどき。

扉の前で身なりを整えると

静かに開ける。

 

た、ただいま…💙

 

あ、?

お帰りなさい姫…。

 

眼鏡の男が

微妙な顔で女を迎える。

 

ガタッとあからさまに

前のめりになると

髪を逆立てながら言う。

 

おい!てめえ!

もやし!

なんでここにいる!

 

え?ああ、

お留守番ですが、何か?

 

はあ!?

 

あとですね、

姫に言伝てをお願いされまして…。

 

えっ?なに?

なによ。

 

ごめんなさい。

お仕事がまだおわらないんだ。

との事です…。

 

え…。

そうなんだ。

 

う…。

なら、しょうがない、

しょうがない…。

しょうがないけども…、

がくー。↓↓↓↓

 

なんですか、

そのあからさまにもう帰れ

みたいな顔は。

 

うるさい。

もう寝る。

酒のんで寝る。

 

はいはい。

 

なんであのちびなんだ。

いつもいつも。

 

まえはずっといっしょに

いてくれたのに。

 

………。

眼鏡の男が小さくため息をつき

湯呑みに酒を注ぐ。

 

はい、姫。

 

ぐす。

ありがたや。

 

そう言うと一気に飲みほす。

ぷふ。

 

はやっ。

 

ちょろちょろと

酒を継ぎ足しながら男が

話し始める。

 

姫、今後の行動は

わたくしと共にしてほしいと

あの方に頼まれました。

 

はぁ!?

やだよ!

もやし!?

やだやだ!うざい!めんどくさい!

つまんない!やだやだやだあ!

 

ちょと!姫、それは

傷つくからやめてください(笑)

 

こどもみたいにだだをこねる姿に

純粋な人だなと思いつつも苦笑いをする。

 

 

わたくしだってあの方のお供がしたいですが

何か想うところがあっての事でしょう?

 

うん…、

でもやだ。

 

ずきん!

はぁ、姫…?

あなたは1度、あの方を庇って

命を落としかけた。

 

あの方はそれをずっと

こころにのこしています。

 

え?だって!あれは

無我夢中だったんだ!

失いたくない。

ただそれだけ!

 

だからですよ!

あなたは命を惜しまずまっすぐに

走り出す!

 

だれも止められないんです。

あの方でさえあなたの速さには

届かない。

 

失いたくないのは

わかります。

でもあなたがいなくなった後

悲しむのは誰です?

 

あなたの行動は

後に残されるものの事を考えてない!

 

うるせえな!

じゃあ何もすんなって事かよ!

できるわけねぇだろ!ばか!

 

そこですよ!

バカ姫!

 

ちょ、バカ姫ってなんだよ!

傷つくだろばか!

 

あ、ごめんなさい(笑)

ばかばか言うから

つい…。

 

姫がちょっとしょんぼりして

目をぎゅうっとしぼって

酒を飲み干す。

 

 

姫?

 

ん?

 

あの方は以前、わたしに

言っていた事があるんです。

 

姫のことをたのみます。

あの方はそう言いました。

 

あなたはわたしの事は

どうでもいい存在でしょ?

庇う必要もない。

 

それに、庇ってもらうほど

弱くもありません。

むしろ怪力以外はわたしのほうが上だ。

 

よほどの事がない限り、

1人でもじゅうぶん生き残れます。

 

だから、あの方は

わたしを姫の供に選んだ。

 

うざー!

ちょいじまんはいってるし

やだあ!

ぐでんぐでん。

ぱた。

 

ああー、

もう、酒がまわって

あたまに入ってない(笑)

 

はあ、

ちゃんとおふとんでねてくださいよ!

風邪ひきますよ!

 

あい…。

むにゃむにゃ。

 

 

姫…?

わたしの推測ですが、

あの方はあなたを救うために

なんども跳躍してるんだ。

 

なんど繰り返しても

救えなかった人…。

それは姫…

あなたの事ですね(笑)

 

ほんと、あなたは

なんど救っても同じ行動をする。

純粋でまっすぐだ(笑)

 

そうそう、

あの方は言っていましたよ。

 

それには、未来になにかを

残さなければいけないんだ。

失っても闇に落ちてはいけない。

 

あなたを救うには

いつかじぶんもみんなも

笑っていられる世界をつくるんだ。

跳躍の力は繋ぐもの。

ばらばらのものを繋ぐ…。

そのためにあるってわかった。

…ってね、

そんな事を言っていました。

 

何度ループを繰り返したのですかね。

あの方は、長い長いじかんをかけて

輪の中から

何かを外してここに来た。

 

そんな気がします。

 

あい。

ありまとう!

そうでふね。

ははははは。

酒、酒をくれ。

ぱた。

 

あ、

だめだこりゃ…。

 

もう、帰ります(笑)

またあした。

 

おやすみなさい。

すてきなかわいい未来の夢を…。

ーーーー🚪ーーーー

パタン

 

 

むにゃ、

はなちょうちんかわゆ。

にやにや💙ぷふ。

ーーーー⭐ーーーー

プツン

 

 

 

おしまい⭐🍎

 

 

 

 

ー備考ー

このおはなしの曲のリンクはこちらです。

曲あり、曲なしどちらでもお好みで

お読みくまさい(笑)

 

~姫と眼鏡と跳躍する理由

https://youtu.be/A7aCuwcoxps

(spangle call lilli line ⭐ daydreamer)

 

 

ーぜんまいの部屋各話EDロールの曲はこちらー

https://youtu.be/zx1obWTMksw

(なきごと⭐メトロポリタン)

ありがとうございました!

 

ぜんまいじかけの何かの部屋外伝⑤

窓もない六角を象った部屋。

 

蜂の巣のひとつのような、

それでいて、

なぜか

やわらかい雰囲気に包まれる

ふしぎな部屋。

 

そのまわりには

まるで魚眼のような

ふしぎな石造りの文字が刻まれた

長丸いものに

覆われている。

 

ゆりかごのようにゆれるそれは

沼の底の下につくられた。

 

 

その中で大小凸凹な2人のきつねが

楽しそうに笑っている。

 

だから、なんだゆ!それ(笑)

ははは(笑)

 

おおきいほうのきつねが

左手にある白い人形を

じょうずに使い

小さいきつねのほっぺをつんつんする。

 

やめちくり(笑)

かゆ、かゆくなる(笑)

 

ははは!

くらえ、ふわふわぱんち!

 

いで!(笑)

いや、いたくないけろ

なんかやだそれ!

 

ぎゃー、ふわふわこわい!

かゆいかゆいかゆい!

 

ははは(笑)

 

 

まいにちがたのしい。

ふたりのたのしいじかんがつづく。

 

~~☁️

    ~~☁️🌈👺🍵

 

    🔴===  🐢…

 

あるときから、

おおきいほうのきつねが

おへやにぜんまいじかけのなにかを

せっせとつくりはじめた。

 

ねえ、それなあに?

小さいほうのきつねが

ふしぎそうに聞く。

 

ははは(笑)

これはねー、

とくにいみはない(笑)

 

なんだゆそれ!(笑)

 

ひまだし、

なんかたのしくなるじゃない?☺️

 

うーん、たしかに

なんかくるくるいっぱい眺めてると

たのしくなるね!

 

そうでしょ(笑)

いろんな大きさのと、

いろんな形のが

いっぱいあって、

それが連なってうごきだすんだ。

 

へぇー!

しゅごいぽう!

おもちろいね☆

 

でしょ?(笑)

 

見てるだけでゆかいになるね!

 

うん、これから

500ねんあそぶからさー、

いろいろつくってみようと

おもうんだ(笑)

 

いいね、いいね!

わきわきしてけた!☆

 

ねえ、みらいてなにか

わかんないんだけどさ

みてきたんでしょ?

 

あ、うん。

見てきたし、行ってきたよ。

 

どんなだった?

 

 

………。

 

大きいほうのきつねは

ちいさいほうのきつねを

だいじそうに見つめると

微笑みながら言う。

 

 

見てきたというか

なんというか、

あっちからぼくはきた…、

って言えばいいのかな?(笑)

まあ、いいや。

 

ぼくがみたものは

たぶん…、きみもみんなも

いないせかい

だったかな?(笑)

 

え?なにそれ。

わかんない。

 

いいよ、わかんなくて(笑)

もう、だいじょうぶなんだから😊

 

ねえ、じかんてなんなの?

ふういん?とか、むつかしんだけど!

つなぐてなんだゆ(笑)

 

あー、そうだ。

ほら、たとえばさ

 

そこにある洗面器、わかる?

かおあらうとこ。

 

あー、うん。

なんかつくってくれたやつ?

 

うん、そこに水ためてさ、

あなぽこの栓ぬくじゃない?

 

うんうん、

水ってよくみるとうずまきに

ながれおちるじゃない?

 

あー、ん?うん。

 

じかんてさ、

前に進んでる気がするよね?

 

え、?そうじゃないの?

 

流れ落ちてるんだよ。

いまは。

 

 

あたりまえに流れ落ちてるの。

すいこまれるように。

うちゅうてそうなってる。

じかんも。

水にたとえるならね(笑)

 

だからほんとは

どっちがまえとかないの。

もどってるとも言えなくもないし、

すすんでるとも言えなくもない(笑)

 

なにそれ!

ぜんぜんわかんない!

 

じゃあ、

ぐーるぐる?

 

そう、ぐーるぐるしながら

だんだんぐるぐる

ぜんまいみたいに

ばねみたいになってるの。

 

じゃあ、どゆこと?(笑)

ん、ぼくもわかんない(笑)

 

なんだゆ!それ(笑)

でも、いろんな形でいいんだよ。

いめーじからはじまるんだから。

ぼくたちもそうやって

あそんでるはずだよ(笑)

 

むつかしいことはね

いいの。

感覚でわかればいいんだから(笑)

 

あそんでるうちに

かってにわかるよになるから

だいじょうぶ(笑)

 

そのほうがいいの。

じゅんすいにたのしい!って

そう思ってるうちに

できちゃうよ。

 

えー、なんかさあー、

じかんつなぐの

あんまりたのしくないんだけど。

 

あまいたべたい!

 

ははは(笑)

じゃあ、とびっきりの

あまいをきみにあげよう!

 

わーいわーい

うれしいなっ☆ミ

もっもっもっ。

 

つなぎかたは、さ。

ぼくの本のとおりにしたら

できるよになってるから

まずは、やさしい

ぱずるからやってみてよ(笑)

 

わー、

ぱずるだいすき!

それならやるぽう☆ミ

かわいいのでてくるやつ!

 

そう言って

ちいさいほうのきつねが

ぱたぱたとみじかい両足をうごかしながら

たのしそうにあそぶ。

 

 

 

あー、物置

そこの物置にもたくさん

本とかぱずるとか、入れておくからさ

見てねー。

 

あい!わかった☆

でも、あまいは?

あまいたべたい!

 

うん、あまいはさ

沼のはいるとこに、

おじぞさんとか

いろいろつくっておくね。

 

てんぐさんとか、

やさしいひとたちが

たまにあまい置いてくれると

思うよ(笑)

 

わーいわーいうれしいな☆

ここに転がってくるよに

しかけつくっておくね。

 

ははははは☆

あまいがあれば

だいじょうぶ⭐げんき!

 

てんぐさま、

やさしいひと、

ぼくにあまいをくださいっ☆

 

(笑)

 

さて、

ぼくはこれから

いろいろしかけをつくってくるけど

君はどうする?

 

じゃあ、いくっ☆

 

よしいこう!(笑)

まだまだ、じかんはあるから

きみのきょうだいとも

あそぼうか。

 

うん!いく☆

じいちゃんにも会いたいし!

村のみんなにも会いたい☆ミ

 

ははは、

カムイとか、里にはどうする?

いく?

 

やだ!いかないっ☆ミ

あの姫に追いかけまわされるから

やだっ!

 

(笑)

 

 

…、

じゃあ、いこうか。

 

あ、まって。

 

まえ、うしろ?

 

ううん、このまま。

ゆっくりいこう。

 

ぼくたちのじかんを

たのしみながら

ゆっくり行きたいんだ。

 

うん、いいよっ☆ミ

 

ありがとう!

先は長いからさ、

ゆっくりいこう。

 

あい!わかった!

あまいさがしにいこう☆

 

じゃあ、あたまにのって☆ミ

うん!

 

 

おぽー、たかい!

こんなけしきさいこーだー⭐

おきいきつねになたみたいだぽーう☆ミ

 

でしょ?(笑)

 

いいなあ、ぼくも

ちっちゃいかわいい

きみのみるけしきが見たいなあ(笑)

 

ははは!

それはでかいきみには

むりなのさ。

 

は は は は は☆

 

 

 

へいわな山道に

かわいい笑い声が聞こえる。

 

人も、きつねも

なんの隔たりもない

そんなせかいがこの先にある。

 

村のみんながいる。

笑っている。

それが好きなんだ。

 

そのためにぼくは

行くよ。

 

500ねん待ってて。

かならず迎えにいくから。

ぼくも待ってる。

 

みんなが笑っているせかいで

また会おう。

 

ぼくは生まれ変わって

また思い出す。

かならず。

 

忘れたりはしない。

 

それがぼくの軸だ。

 

ーーーー⭐ーーーー

プツン

 

 

 

 

 

おしまい⭐🍎

 

 

ー備考ー

このおはなしの曲のリンクはこちらです。

曲あり、曲なしどちらでもお好みで

お読みくまさい(笑)

 

~未来のぼくらに

https://youtu.be/A7aCuwcoxps

(spangle call lilli line⭐daydreamer)

 

 

ーぜんまいの部屋各話EDロールの曲はこちらー

https://youtu.be/zx1obWTMksw

(なきごと⭐メトロポリタン)

ありがとうございました!

 

 

 

ぜんまいじかけの何かの部屋外伝④

冷たい雨が降る山道を

東へと

眼鏡の男が静かに目的もなく歩く。

 

腕の中でぐったりとする

白いきつねは

ひときわ白く、

繊細な毛並みが

薄曇りの空をも美しく見せる。

 

ちからなく首をだらりと下げ、

尾も同じように弧を描き

地面を指している。

 

妖狐と言われ続け

それでもなお、

救い続けた狐たちは

格となる柱を次々と失う。

 

狐たちの存在も

救ってきた数々の功績も

いまは、幻のように

闇に消える。

 

 

男はその場でちからなく膝をつき、

そのまま、天を仰ぎ

めがねを外す。

 

瞼に雨のしずくがはじけ、

追っ手を葬ってきた

その額には新しい返り血が

雨と共に薄くなり、

水溜まりに波紋をつくる。

 

 

それでも白く

美しい狐は

可憐で儚い

少女のような純真さを

その身に宿す。

 

その身体がふたたび

うごきだすことはなく、

ただ時間だけが過ぎる。

 

雨が静かに地面に音を鳴らす。

 

雲間から、日が再び光をつくり

過ぎる時間と共に

雨雲も遠くへと流れてゆく。

 

その流れ、風を

寂しげに眺めると、

 

男は来た道を鋭く睨み、

その目は、

兵達の残骸と、首のない大柄の男の骸に

向けられる。

 

 

悲しみを超えた先の男の目が

何かに気づく。

 

…。

足りないものがある。

 

首…、

なんだ?

あるはずの物がない。

 

何かがいた…?

鼻を鳴らす。

 

見える、

ちゃんと見えます。

虹色の光が微かに見える。

この先に…、

何かが待ち構えているな。

 

……。

わかりました。

わたしはこの先には進みません。

 

あなたの作る物語に

従いましょう。

 

 

男は美しい狐を抱きかかえたまま

来た道を戻り駆ける。

 

意を決した男が

スンと短い呼吸をし、

姿を消す。

 

 

 

~~☁️

     ~~🌧️

  🌈

 

 

霧深い沼地に鳥居⛩️がひとつ。

 

男はそこにいた。

 

せめて、あの方と同じ場所で。

いつか、憧れのものになって

おふたりが出会えますように。

 

いま、跳躍したとしても、

お二人を救うことは

私には無理だろう。

 

わたしはあなた方を尊敬していますし、

ずっと憧れだった。

 

だから、ずっと見てきたんだ。

どんなことを軸とし、

何を嫌がるかも知ってる。

 

ずるいな。

わたしだけを置いていくなんて。

でも、繋いだ命は守ります。

わたしは生きることを選択する。

 

長く辛い旅になったとしてもです。

未来につなぐ。

 

それがわたしの軸です。

 

ふう、

この借りは

未来で返してもらいますよ。

 

500年先で必ず、

笑わせてくださいよ。

 

さて、わたしは

命をかけて、跳躍はしません。

わたしがやると、

死にますからね(笑)

 

命をかけることを惜しまないあなた達を

救ったところで、

それを軸としているのだから

わたしが何度救ったとしても、

あなた方は命をかけて救うことをまた

選ぶのでしょう?

 

にっこりとそして

寂しげに笑う。

 

やれやれ、ほんとうに

わがままな方々だ。

 

結末はどうなるのか

楽しみに待ちます。

 

あなた方を書き記し

未来のあの子に残します。

 

文才のないあなた方には

無理ですからね。

 

はぁ、

ほんとにもう。

 

憎まれ口を散々言うと、

ため息をつき

男が眼鏡を拭く。

 

そっと、鼻にのせて

遠くを見る。

 

北の方角には

綺麗な虹がかかってゆく。

 

 

さて、

わたしはしばらく旅をしたら、

北へ帰ります。

 

また会いましょう。

 

おふたりで

末長きしあわせな…、

 

いや、やめましょう。

 

そうですね(笑)

ゆかいでかわいい未来の…

 

うん、

すてきな夢を…。

 

 

ーーーー⭐ーーーー

プツン

 

 

 

 

 

おしまい⭐🍎

 

 

ー備考ー

このおはなしの曲のリンクはこちらです。

曲あり、曲なしどちらでもお好みで

お読みくまさい(笑)

~消えた命と繋ぐ者の軸

https://youtu.be/KLVKhUH--wQ

(古川本舗⭐魔法)

 

ーぜんまいの部屋各話EDロールの曲はこちらー

https://youtu.be/zx1obWTMksw

(なきごと⭐メトロポリタン)

ありがとうございました!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ぜんまいじかけの何かの部屋外伝③

カムイの山に

少年3人の笑い声が響く。

 

その様子を静かに

やさしくみまもる男性、

カムイの主にもまた

笑みがこぼれる。

 

そこに、元気にかけよる少女がいる。

 

おはようございもすせんせ☆

 

あら?きょうは

めずらしく、

せんせも えがおですねっ☆

 

悪気はないだろうが、

すこしとげがある言い回しに

カムイの主も苦笑いをして答える。

 

おはようございます。

君は今日もかわいいですね。

 

それとね、

わたしにも笑うときはあるよ。

 

 

あっ、ごめんなさいせんせ☆

なんかこころからわらっているのは

ひさしぶりな気がして☆

 

屈託のないえがお

ぺこりとあやまると

大きなめがねが はなからずれる。

 

ふふふ。

 

その姿は愛らしく、

自然に笑顔にさせてくれる。

 

 

せんせ、きょうは

山の霧~も、うすくてきもちいいですね☆

 

そうですね。

ここからでも、湖がよく見えます。

 

わたしはこの瞬間が好きなんですよ。

雲海から水色のひかりが

顔をだしてゆく。

 

このときをずっとながいじかんをかけて

待っているんです。

 

空気が透明に磨きがかかったかのように

美しく色を放つ。

 

 

山の草むらでは

少年3人がむじゃきに笑う。

 

ばか!やめろって!

おまえがさわると…!

 

うわ、ちょ…

だんご、てめぇ!

うわぁ!

 

🌈

 

ぱぁん!と

虹色のひかりが湖の方角に

キラキラと飛び、

カムイの山にゆるい虹をかける。

 

ほら~!ばかやろう!

 

だって、

だんごくいてえんだもの。

 

おまえは~、もう

まったくもう!

かわいいな!

かえれよ!

 

ははは!

やめて、おなかいたい!

 

そこに少女もかけより

くるくるまわりながら笑う。

 

🌷⭐🌷⭐🌷🍵🐢…

 

 

…、

なんだ、虹…か?

 

病床から、片手をついて

男が外を見つめる。

 

おや?

もう、いいんですか?

優しいえがおを崩さずに

カムイの主が

尋ねる。

 

ああ、右眼だけだが…見える…。

 

では、左はまだという事ですね。

再度、治療をしましょうか?

 

いや、いい…。

それにしてもこの虹は…?

 

あの方がここに…いるのか?

 

 

いや、あの少年ですよ。

 

!?

 

虹を出せるのか?

では、あの少年もまた…。

 

あの少年は、あなたのお友達の

遠い親戚でね…、

 

では、ここに跳躍のちからを

学びにきているのか、?

 

いいえ、

この子はちからの閉じ方を学びに

来ています。

 

!?

 

虹が出せるなら…!

 

カムイの主が言いかけた言葉を

遮るように口元にひとつ、指を添える。

 

わたしも素質はあると思っています。

しかし、これは

あの少年が軸として

辿り着いた事なのです。

 

だが、!

 

半妖の男が語気を強めるのが

見てとれたが、

それを目線を下げて静かに止める。

 

これは、わがままかもしれません。

しかし、想いの強さというのは

見てとれました。

 

あの子はあの子なりに

答えに辿り着いた。

 

それは、

かんたんなことではないんです。

底から這い上がった想い。

だれにでもできる事ではありません。

 

失うものが我々にとって

必要な能力だったとしてもです。

 

能力、それよりも

失いたくないものがあると

あの子は言いました。

 

人として、生きたいと。

 

あなたなら、わかるでしょう?

その決意の先が、

けして、易しいものではないことも。

 

………。

 

男は、静かに少年を見つめる。

 

カムイの主が

ふぅ、と一呼吸おき言う。

 

 

というわけなので、

あなたには、しばらく

あの子たちの護衛を

頼みたい。

 

は?

 

手取り足取りなどとは

言いません。

 

心が折れたその時に、

支えてあげてほしいのです。

 

あなたにしか、

わからないこともあるはずです。

 

………。

 

なるほど、

    …承知した。

 

 

心配はいりませんよ。

あの子たちといたら、

飽きませんから☆

 

カムイの主が

今までにない笑顔で微笑む。

 

やれやれ…、

半妖の男が身体の包帯をしゅるりと

外しながら微笑む。

 

そのとき!

 

!!?

 

あ、

やべえ!!

 

少年が叫ぶ。

 

ふいをついた

虹がカムイの主を突き抜ける。🌈

ついで、半妖の男の脳天も突き抜けてゆく。🌈

 

だ、

だんごてめえ!

 

あわわ、これは

笑えないよ(笑)

めがねの子が震えながら言う。

 

おい!

笑ってるからな!

だめだろ!ばか!

 

おいら、わるくないぞ(笑)

 

おまえだよ!

笑うな!(笑)

 

 

くるくると、

ふらふら笑うカムイの主と半妖の男。

ゆかいな曲が脳内で虹をつくる。

 

それを見た

めがねの少女もけらけらと

楽しそうに笑う。🌷

 

 

はい、

そんなわけで、

カムイの山はきょうも平和です。

 

めがねの子が言う。

 

おまえが言うな!

まだなんにもしてねーだろい!

 

次回につづく🍡

 

おい!

だんごくうな!

 

ははははは!

なにこれ(笑)

 

あ!せんせ、落ちた!

 

ーーーー⭐ーーーー

プツン

 

 

 

おしまい⭐🍎

 

 

ー備考ー

このおはなしの曲のリンクはこちらです。

曲あり、曲なしどちらでもお好みで

お読みくまさい(笑)

~人になる選択の先のぼくらに

https://youtu.be/H9iGlqHfCio

(古川本舗⭐スーパー・ノヴァ)

 

ーぜんまいの部屋各話EDロールの曲はこちらー

https://youtu.be/zx1obWTMksw

(なきごと⭐メトロポリタン)

ありがとうございました!

 

 

 

ぜんまいじかけの何かの部屋外伝②

むかし、むかし

あるところに

色のない村がありました。

 

色のない村のはずれには

おじぞうさんがひとつ。

裏山には

てんぐやしろきつねが住むといいます。

 

そこの村はずれに

おじいさんとおばあさんが

すんでいました。

 

おじいさんとおばあさんには

こどもがいません。

 

それでも、なかよくほがらかに

くらしていたのでした。

 

そんなある日、おばあさんが

病にかかってしまいます。

 

都から来たおいしゃさまも、

もうなおらない

はやり病だと

いって帰ってしまいました。

 

おじいさんはひとりに

なってしまう悲しさよりも

おばあさんがくるしむすがたに

たえられませんでした。

 

 

おじいさんは

まいにち、

おじぞうさまに

おやつをおそなえして

おねがいします。

 

 

どうか、

おばあさんがいたいまま

いなくなりませんように。

せめて、おだやかに

ねむれますように。

 

 

そうおねがいすると、

おじぞうさまのわきから

ひょっこり

しろいちびきつねのきょうだいが

あらわれました。

 

あれあれ、

これはまたかわいいこたちだ。

 

おそなえしたおやつを

もぐもぐしていきます。

 

あれま、

ぜんぶたべちゃった。

 

そのかわいらしいすがたに

かなしいきもちが

ちょっとやわらいだおじいさん。

えがおがもどります。

 

おなかをすかせているのか、

ちびきつねたちは

おじいさんのあとをついてきては

おやつをまだちょうだいと

庭にいすわりかえりません。

 

これこれ、ごめんよ。

もうないんだよ。

 

あとはおばあさんの

ごはんなんだよ。

 

しろきつねたちは

ぺたりとすわりこんで

あくびをひとつ、

はなちょうちんをふたつして、

かえろうとしません。

 

それに気づいた

おばあさんが寝床から

言います。

 

あらあら、これはかわいい

おともだちを連れてきてくれたのね。と、

おばあさんにも

えがおがもどります。

 

また、

ぐーぐー、おなかがなる

こぎつねたち。

 

おじいさん、

このこたちに

ごはんをあげてちょうだいな。

 

おばあさんは

おじいさんにおねがいします。

 

おじいさんはおばあさんのおねがいをきき

きつねたちにごはんをあげました。

 

ずいぶん、おなかをすかせていたんだなあ。

あらま、すっかりなくなってしまった。

これではおばあさんのごはんが

もうないよ。

 

いいのよ。とおばあさんは

やさしい顔でほほえみ、

かわいいこぎつねをみつめます。

 

いまのじかん、

ずっとこのままなら

いいのになあ。

と、おじいさんはこっそり思うのでした。

 

~☁️    

 

     ~☁️

 

 🌙     ⭐

    ~☁️

 

それから、

つぎの日の夜、

たいちょうがあまりすぐれない

おばあさんは

眠って起きなくなってしまいました。

 

 

おじいさんはやぱり

なにかたべさせなくちゃと、

あわてて

おとなりの家へ走ります。

 

おばあさんに、なにか

たべものをくださいませんか。

 

となりのじいさんは

病気がうつるから、いやだと

おいだします。

 

しょうがないけれど、

すこし、さみしくなった

おじいさんは

それでも、山の中を食べ物を

探しに入ります。

 

霧が深くなにも見えません。

ようやく、

見つかったのはきのこひとつ…。

 

道に迷いながら、転げ落ちながらも

とぼとぼと、どろだらけで

おうちに帰ると

こぎつねのきょうだいが

おばあさんに寄り添うように

ねむっていました。

 

するとあらら、たまげた。

 

おばあさんが

めをさまし、

声をだします。

 

おはよう、おじいさん。

あら、

すてきなおともだち、

また連れてきてくれたのね。

 

おじいさんはびっくりぎょうてんして

ころがりました。

 

おばあさんはすっかり顔色もよく

げんきになってしまったのです。

 

きのこひとつしかとれなかった。

ごめんね。と言うと

いいのよと笑います。

 

ひとつでも、だいじょうぶ。

わかるかしら。

じゅうぶんなのよ。

と、ほほえみました。

 

おばあさんはこのこたちにもあげてと

ほほえみます。

 

おじぞさま、しろきつねさま

ありがとう。

 

よかったね。

おじいさんとおばあさんは

またなかよくくらしていけます。

 

      🌞

 ~☁️

      ~☁️

 

つぎの日、

朝起きると

こぎつねたちはいなくなって

おりましたが、

 

おうちのまえには

きれいな細長い石ころが

置いてありました。

 

 

おじいさんは、

きらきらとひかる石ころに

みちびかれるように

やまみちをあるくと、

じめんにたくさんのどんぐり。

 

そのなかに、

きのうのものとはちがう

きのこもたくさんありました。

 

おいしそうなきのこを

摘んで帰り、

おばあさんにあげよう。

 

おじいさんとおばあさんは

おいしいおいしいと、

なかよくたべました。

 

とても、おいしいきのこに

おじいさんはおどろき、

村のみんなにもわけてあげます。

 

すると、村にきた商人が

きのこをお気に入り、

たくさん買っていったのです。

 

おいしいきのこのうわさは

都のほうにもひろまり、

しろきつねの石をもらった

おじいさんとおばあさんの

くらしは豊かになったそうです。

 

しかし、

それを見ていた、

となりのじいさんは

 

しろいこぎつねを

一匹、わなにかけて

つかまえてしまいます。

 

 

都につれていき、

薬になると

えらいおさむらいさんに

さしだしてしまいました。

 

 

都の病人たちに

しろきつねの一部を煎じて飲ませると

なんと、

たちまちげんきになりました。

 

となりのじいさんは

みんなを救えるほうほうをみつけたと

功績をたたえられ、

たくさんのお金をもらいました。

 

しかし、

しろいこぎつねは

くすりのけんきゅうに

せまいおへやにとじこめられて

しまったのでした。

 

となりのじいさんは

たくさんを救いたかった。

こんなことをするつもりはなかったのだけど

と、こころになにかさみしいものをかんじます。

 

 

 

のこされた一匹のこぎつねをだいて

おじいさんと、おばあさんは

まいにち山のなかや、むらはずれを

さがしにでかけては、

おじぞうさん

いのります。

 

 

すると、ある日、

霧が深い

やまのほうから

しろい面のてんぐさまが

くるくると

とんできました。

 

 

しろてんぐさまは

ぱん!とりょうの手のひらを

あわせると

かわいらしい扉が現れ、

こぎつねのいなくなった日に

おじいさんを連れていきます。

 

山道を通り、

霧のなかをぬけると、

となりのじいさんが

こっそりこぎつねを連れていこうと

していました。

 

おじいさんはとなりのじいさんに

やい!こら。と

どなりつけ、

こぎつねをまもります。

 

しろてんぐさまは

となりのじいさんをひょいと

つかまえると

くるくるとまわりながら

どこかへとんでいってしまいました。

 

 

 

それから、しばらく霧の中。

しろいこぎつねと

山道を歩きながら

おじいさんは考えていました。

 

この霧の深い山奥はきたことがあるなあ。

いつだったかなあ。

あれは夢だったか…。

 

こどものときにみた夢のよう。

ちりんちりんと、

鈴の音が聞こえる。

 

鈴の音のなるほうへ

きらきらひかる石のほうへ

無意識に足がすすみます。

 

おじぞうさんの場所に

扉がみえてきた。

 

やれやれ~、

どっこりしょと、

扉をくぐりぬけ

 

もとのばしょに

もどったおじいさんは

おどろきます。

 

 

あれま!こりゃあ、たまげたなあ!

 

色のなかった村に、

きれいなお花が

たくさんさいていたのです。

 

おじいさんは

こぎつねの兄弟が

げんきにお花の中を

かけていくのを見て

安心しました。

 

ああ、よかった。

ぶじだった。

 

のどかな風景に

ほっこりと、腰をおろします。

 

こぎつねたちが

かわいらしく花のなかに

きえてゆきます。

 

おうちからでてきたおばあさんは

おじいさんに

かけより、

涙を流しながらよろこびます。

 

ずっとさがしていたのよ。と

おばあさんは泣いていました。

 

きょとんとしたおじいさんの手に

あたたかいものが伝わります。

それはちからづよく

たしかなものでした。

 

ゆめでもまぼろしでもなく、

たしかなものをかんじたのです。

色がある音がする。

 

となりのじいさんも

ごめんなさいと涙をながしながら、

おじいさんにかけよります。

 

なにがあったのか、

すっかりまるくなた。

まるでべつじんだ。

 

すっかりわけのわからなくなた

おじいさんは、

かんがえてもわからないので

とりあえずきのこ。

みんなできのこをたべよう。

と、言い、

村人たちに囲まれ、

なかよくおうちに帰ります。

 

 

よくみると、

おじぞうさんは3体になっており、

はなちょうちんが2つ

ぽわぽわかわいらしくでていました。

 

おじいさんは、

きつねにばかされたのかな?

と、ちょとだけ思いましたが、

おじぞうさんにぺこりとしました。

 

 

へいわに暮れるおひさまに

はなちょうちんがぱちん。

 

ぽわっと、

はなちょうちんとともに

霧の中の扉がかわいく

閉まります。

 

それから、

村の人々は、なかよく

平和に暮らしましたとさ。

ーーーー🚪ーーーー

パタン

 

 

 

おしまい⭐

 

 

 

 

 

ーーーー🚪ーーーー

きらきらと粉状に

だんだん薄くなる

とびらのむこうから、

声がきこえる。

 

 

ちいさなきつねさん

こんにちわ。

 

むかえにきたよ☆

ぼくといっしょに

500ねんあそびませんか?(笑)

 

え。500ねん?

500…て

100が5つ…?

ながい!ながいよ!

 

 

ははは。

そう言われると思った(笑)

 

とりあえずここをでよう。

はなしはまたあとで☆

 

うしろに飛ぶから

手につかまって。

 

え、あ…うん。

いや、ちょとまって…

 

うしろ、ってどこ!

ふゃ~…!

ーーーー⭐ーーーー

プツン

 

 

 

おしまい⭐🍎

 

 

ー備考ー

このおはなしの曲のリンクはこちらです。

曲あり、曲なしどちらでもお好みで

お読みくまさい(笑)

~色のない幻を花に変えて

https://youtu.be/W4u0IeDrUc8

(青葉市子⭐いきのこりぼくら)

 

ーぜんまいの部屋各話EDロールの曲はこちらー

https://youtu.be/zx1obWTMksw

(なきごと⭐メトロポリタン)

ありがとうございました!

 

 

 

ぜんまいじかけの何かの部屋外伝①

ぜんまいじかけのなにかの部屋で

お勉強に飽きた

ちびぎつねが

おほしさまを呼び出し

語りかける…。

 

おはようございもす。

どうも、ぼくです。

きこえてますかー?

 

おほしさまがぜんまいじかけのなにかで

くるくるとまわる。

 

おほしさまから声が聞こえてくる。

{きこえているよ☆ミ}

 

あ、聞こえてた。

じゃあ、だいじょぶだ。

 

おげんきですか?

ぼくは、げんきでもす。

 

おほしさまがまわりながら

むじゃきに答える。

 

{はーい、お兄ちゃんー!}

{ぼくもげんきだよー!}

 

はい、ではなにか、

おはなしをして☆

こちらは、おそとがなにもみえなくて

ひまなんだー!

 

 

おほしさまがゆらめきながら

答える。

 

{はーい!そうだ!}

{ぼくはにんげんがだいすきだよ!}

 

え?うんうん。

 

{あのね、}

{おともだちができたんだ!}

 

いいなあ~…。

 

 

{うん、いつも}

{ゆうがたまであそんでくれるの。}

 

あ、あのむらの?

 

{そう!}

{おじぞさんのとこ!}

 

{ぼくしらなかったけど}

{女の子なんだって!}

 

え?知らなかったの?

そか、だれも言ってなかたね。

ぼくはおとこのこだぽ!

 

{かわいいっていってくれたの!}

 

そりゃ、かわいにきまってる!

てんし!

 

 

{あの子はどうしているかな?}

{っていつも気になるの!}

 

あの子?

あ、あの元気なじーちゃんのいる

おうちの子だね!

 

{おかあさんが}

{いないんだって!}

 

ふーん、おててあげたんでしょ?

じゃあ、カムイの近くにいるよ。

 

{あしたもくるかなあ。}

{どんぐりいっぱいめっけたから}

{あげるの!}

 

えーっ!どんぐりいっぱい!

はゅー、くれくれ☆ミ

 

 

{おえかきもね、}

{じょうずになたんだよ!}

{たくさんかいたから!}

 

うわー、たのしみだぽう☆ミ

じゃあ、

おともだちもふえるね!

 

{そう!}

{だんだんおともだちも}

{ふえたんだ!}

 

よかったねえ☆ミ

しんぱいしてたんだぽ。

いじめられたりしてないかなって。

 

 

{みんななかよしだよ!}

 

でも、毒が落ちてない?

みんなぶじなの?

 

{え?}

{うーんとね、}

{ここにいれば}

{またあそんでくれるって!}

 

そうなの?

 

{ここからうごいちゃ}

{いけないって}

{言ってたから}

{やくそくまもったよ!}

 

ふーん…。

 

{そうそう、このまえね}

{ひとりぽっちの子がね、}

{おやつくれた!}

 

ひとりぽっち?

カムイに大人たちは行ったのかな…、

あれ?こどもたちは?…、ん…、??

 

{いっしょにたべたよ!}

{おいしかったなあ。}

{あれはなんてたべもの?}

 

あれはねー、

特産のまめだいふく!

 

{あまいたべたい!}

 

ぼくも、あまいたべたい!

 

{でもねー、}

{ここにせきしょができるから}

{おわかれなんだって!}

 

えっ?せきしょ?

 

{せきしょってなにかな?}

{あっちとこっちで}

{おわかれみたいなんだ。}

 

うーん、

むらには行けなくなっちゃうかも

しれないなあ。

 

{やだなあ。}

 

{すこし待ってたら}

{またあえるかな?}

 

うーん、。

なんかしんぱいになてきたよ。

 

{そだ!}

{ぼうしくれた!}

{かわいい}

{おにんぎょうも!}

 

そか!それはよかたね☆ミ

んじゃ、

ちょと、待ってみて☆

 

{うん!}

{まいにちここで}

{待ってみる!}

 

来なかたら

またおしえてぽ☆

いま、そちらはなんじ?

 

{おほしさまみえるよ!}

{いっぱいみえるの!}

 

いいなあ、…。

こっちはなんにもみえない!

ひまだよー…。

 

また、500ねんご

そこにいくからね。

待っててね☆

 

{たのしみだなあ。}

{ずっとまってるよ!}

 

気をつけてね☆ミ

すてきでたのしい日々を

お送りくまさい☆

 

{ぽゃ。}

{はなみずちょろり。}

 

{ちりんちりん}と

通信終了のお知らせがなり

おほしさまが小さくなり、

ぷつんと声が聞こえなくなる。

 

 

げんきそだたなー。

あんしんあんしん。

 

あの方がいるから、

きっとだいじょぶ!

 

むらのみんなも、

こどもたちも、

てんぐさんたちが

カムイに連れていて

守ってくれるはずぽう☆

 

てんぐはつおいんだから。

そらもとべるち、

ゆかいだぽ⭐🌈

 

 

……🌙

    🍵===

    ……🌙

  ==👺

 

🌹🐦        🐢…

 

おじぞうさんが2体ならぶ

せきしょの上を

天狗たちが、ふわふわのかごに

こどもをのせて北へとんでゆく。

 

あ!まって!てんぐさん!

村のこどものひとりが言う。

ここで降りたい!

 

天狗は黙って首をふる。

だめだよ。もう、下にはだいぶ

毒が広がっている。

おりることはできない。

 

じゃあ、せめてこれ!

このてんぐ人形を

おじぞうさんに!

 

天狗のひとりが

わかった!と、

地上におりて地蔵の元に置く。

 

じぞうの1体から

はなちょうちんがふくらんでは

きえていく。

 

きつねさん、ごめんね。

おかあさんたちのとこにいるね。

 

この地を守ってくれてありがとう。

あなたのおててのおかげで

毒からみんな治ったよ☆

 

どくをきれいにする

しろいこぎつねさん。

だいすきだよ☆

 

ずと、私たちがまたくるまで

おじぞさんのふりしててね。

やくそくだよ。

 

しらない大人にはすがた見せちゃ

だめだからね。

きっと迎えにいくよ。

まてて☆

 

 

☁️    ⭐

    ☁️~👺

 

 

むにゃむにゃ…。

綺麗な星空に天狗が舞う。

はなちょうちんがはじけて

毒を浄化する。

 

 

⚙️⚙️⚙️⚙️⚙️⚙️⚙️⚙️⚙️⚙️

ぴぴぴ、おぽぽぽ♪

こぎつねが疲れて眠る、

ぜんまいじかけのなにかのお部屋で

ふいに、

おほしさまがくるくるとまわる。

 

[時間通過自動通信]

ゆるい曲が流れては

声が聞こえてくる。

{そろそろ、飽きてきたでしょ(笑)}

{ごめんね}

{録音しといたゆかいな}

{おはなしをたまにするよ}

{おたのしみにね☆}

 

 

{そだ!}

{君に伝えておくよ}

 

{だいじょぶだ}

{みんなだいじょぶ}

{100にんのってもだいじょうぶ}

 

{あ、うーん。}

 

{あとはとくに…、ないかな}

{ごめんなさい(笑)なんも、考えてなかた(笑)}

{あわ、あー…、えー、(笑)}

{それではこれ以上言うことはないので(笑)}

{きょうはこのへんで}

 

{すてきな夜をお過ごしください}

{また、来週}

{またねー☆ミ}

 

ーーーー⭐ーーーー

プツン

 

 

 

 

 

おしまい⭐🍎

 

 

ー備考ー

このおはなしの曲のリンクはこちらです。

曲あり、曲なしどちらでもお好みで

お読みくまさい(笑)

~ちいさな兄妹の会話

https://youtu.be/Igg-vu8TLig

(青葉市子⭐月の丘)

 

ーぜんまいの部屋各話EDロールの曲はこちらー

https://youtu.be/zx1obWTMksw

(なきごと⭐メトロポリタン)

ありがとうございました!

 

 

 

 

 

 

ぜんまいじかけのなにかの部屋⑩

ぽちゃんっと

川で魚がはねる。

とんぼが平和に弧を描く。

 

夕暮れのきつねの里。

 

狐を模した者が笑う。

刻が戻ったようだな…。

 

なにも知らない

小僧どもが戻って来る前に

ここで倒れて待つとするか。

 

次は初手から、

有無を言わさず、

毒針を三匹まとめて

脳天にぶちこんでやる…、

 

!!!

ずごんと、脳に衝撃が走る!

なんだ?

ぐらぐらと世界が歪む。

 

 

なあ!おっさん!

なあにやってんだよ!

 

!?

何!?

 

あのさ…、ぜんぶみてたよ。

またここに寝るとか、

まぬけだな!

 

!?

 

うんうん、

すごいまぬけだった(笑)

おいらは、だんごくいたい。

 

はい!

すごーん!

 

あうっ!🌈

脳に虹が撃ち込まれる。

 

刻よ!わたしをうしろへ…、

そこに連れていけ!

とかさ…。

ぜんぶ、見てた。

 

うん、あれはないよね?

だんごうまいうまい!

 

ないなー!(笑)

しかしだな、

おい!おまえはだんごしか興味ねえのかよ!

クライマックスだぞー?

 

こいつら、

なにを言ってる…。

 

きらきらした虹のような幻覚と

ゆるいあほな絵がちらつく。

ぐわ、気の抜けたまぬけな曲が頭に響く!

 

なんだこれは、…。

ぐむ、、

毒を…。!

 

あのさあ

そんなもん、とっくにないよ。

 

あんたの話はこの先もうないの。

わかる?

すごい悪!どうだー!みたいなの

用意されてるとでも思ったの?

あの方がそんな最後作ると思う?

 

ないよ!

 

あんたにはなんの

熱いものもないし、

語ることはほんとにないんだよな。

それがあの方のやり方なのか…。

救いながら、

ここに辿り着くように導いた。

ほんとはどんな結末だったかは知らない。

でも、

すごい、跳躍だ。

よくわかった!

 

 

ふらふらと、

立ち上がり、

キーの外れたあほな曲が

あたまにながれ

小石にずっこける。

 

どこかへ隠れる。

 

あー、だめだこりゃ。

もっかい射ってみっか。

 

みえてるよ!

はい、ずごーん⭐🌈

 

ピンポイントで脳天を撃ち抜く!

あふっ!

 

 

 

やめてよ!笑っちゃう(笑)

眼鏡の子が腹を抱えて笑う。

おいらにも、やらせてよ!

やめろ!おまえがやったら

だんごしか食わなくなるぜ!

 

あはは!やめて!

それおもろい!(笑)

だんごが、

眼鏡の子のつぼにはいる。

wwww

 

すごそうだったのに、

こんな、なーんもできない

ガキ3人に

負ける悪人てなんなの?

 

もっとすごいやつに

倒されるんだとか、

おれなんか出る幕ないて

思ってた。

 

さすがだよ。

あの方はぜんぶこのために

動いていたんだな。

 

屈辱?

油断した?

 

ちがうよ。

ちがうんだ。

 

あんたはおれより

ちからも、意思もすべて

上だと思ってる。

 

でも違ったんだ。

上じゃなかった。

 

おれがあんたに勝てたのは、

あの方が最後に

おれに真実を見抜く方法を

教えてくれたおかげだよ。

 

見えたんだ。

ちゃんと見えた。

 

あの方は最後になんて言ってた?

 

 

あんたは騙してるつもりだったんだろ?

世の中を操ってる気分でいた。

あんたとおれは世界を上下で見ていたんだ。

でも、世界は横にある。

ずっと横にいたんだ。

化かされていたんだよ。

最初からこの結末に導かれるためにさ。

 

 

ネタバレ?

あんたには教えてやんないよ!

 

この先の話にあんたはいないの。

わかる?

ただのまぬけなおっさんとして

語り継がれるんだよ。

 

上から夢を見ていただろ?

思い描いたとおりにさ、

すてきな夢だったはずだ。

 

おれはさ、

こいつら2人と

横にいたいんだ。

 

上でも、下でもない。

わかる?

 

ずっとばかやれる

ともだちだからさ…。

横にいるって決めたんだ。

それがおれの軸だよ!

にこり☆

 

はぁ、

あー、やめた。

 

でもさ、

あんた、こいつらを

殺そうとしたな?

それには

むかついてんだ。

 

 

ふう、しかし、

またここに

寝たときは吹き出すかと思って

ひやひやした(笑)

 

wwww

わかるわかる(笑)

ぼく1回川に走ったもんww

 

おまえはさ!

こらえることが足りない(笑)

 

君もでしょ!(笑)

おいらも、だんご吹きそうになった!

 

おっさんが変な踊りをしながら

ずっこけてはしりもちをつき、

あわあわしている。

 

つぎ、おいらにうたせて!

おい!やめろ!

うわぁ。

 

なかよしな

3人のだんご状のひかりが

花火のように打ち上がり

おっさんを照らす。🍡ぱぁん☆

 

うわぁ!

だんごすげえ!(笑)

きれい!(笑)

あはは!いたい!おなかいたい!(笑)

 

 

きつねの里で

三人の笑う声がこだまする。

だんご。🍡

 

おっさんも

ずっこけながらゆかいにわらう。

 

 

いまだ、だれも戻っては

きていませんが、

星空にゆかいな笑い声がいつまでも響き

おっさん遊びに

飽きた三人は

だんごよりうまいものを探す旅に

わくわくしながら、

平和に幕を閉じるのでした。

 

あれ?

おっさんどこいった?

 

あー、なんかねー

だんごー!て叫びながら

崖から落ちたみたい。

 

へー、それはまた

ゆかいだなー。

 

ねえ、

あした、みんなで探しにいこうか…。

そうね。

 

おいら、だんごくいたい。

 

おまえはさ!

もうだんごの夢みて寝ろよ!(笑)

wwww

ーーーー⭐ーーーー

プツン

 

 

カタカタと、歯車と映像が止まり、

ぜんまいじかけのなにかの部屋から

ひとつの扉がとじてゆく。

 

ーーーー🚪ーーーー

パタン☆

 

 

 

次の扉が開くその日まで☆

おやすみなさい。

 

読んでいただき

ありがとうございました!

 

またいつか⭐🌈🍡

第二章につづく。

 

 

おしまい⭐🍎

 

 

ー備考ー

このおはなしの曲のリンクはこちらです。

曲あり、曲なしどちらでもお好みで

お読みくまさい(笑)

~ぼくらのあこがれた未来へ

https://youtu.be/s3JHrjR558U

(羊文学⭐天気予報)

 

 

ーぜんまいの部屋各話EDロールの曲はこちらー

https://youtu.be/zx1obWTMksw

(なきごと⭐メトロポリタン)

ありがとうございました!