しろきつねおすしー図書館

おそうざいコーナーみたいなぶろぐ

2020-08-01から1ヶ月間の記事一覧

ぜんまいじかけの何かの部屋外伝①

ぜんまいじかけのなにかの部屋で お勉強に飽きた ちびぎつねが おほしさまを呼び出し 語りかける…。 おはようございもす。 どうも、ぼくです。 きこえてますかー? おほしさまがぜんまいじかけのなにかで くるくるとまわる。 おほしさまから声が聞こえてくる…

ぜんまいじかけのなにかの部屋⑩

ぽちゃんっと 川で魚がはねる。 とんぼが平和に弧を描く。 夕暮れのきつねの里。 狐を模した者が笑う。 刻が戻ったようだな…。 なにも知らない 小僧どもが戻って来る前に ここで倒れて待つとするか。 次は初手から、 有無を言わさず、 毒針を三匹まとめて 脳…

ぜんまいじかけのなにかの部屋⑨

うひょー! さいこーだっぜー☆ミ 少年三人のうちの一人が 小高い丘から、 川へ飛び込む。 ぷはあ!と 気持ち良さそうに川から上がる。 少年の背には白いしっぽがあり、 水しぶきをあげながら震える。 他の二人は丘の上から 少年の様子を伺う。 眼鏡をかけた…

ぜんまいじかけのなにかの部屋⑧

脱走してんじゃねーぞ! こら! 野太い叫び声が聞こえる。 うるさい声と よろめく足元に 視界がゆがむ。 半妖…、 ありが…、 でも…、こ…先は 君…、殺…、未、な…、だ…、 さ、…、ら、君なら い…、か…、、救…、…。 因果を…、変え…、れ…。 ま…、あ…ま…、う あ…、…

ぜんまいじかけのなにかの部屋⑦

ぼくはにんげんがだいすきだよ! あのね、 おともだちができたんだ! うん、いつも ゆうがたまであそんでくれるの。 そう! おじぞさんのとこ! ぼくしらなかったけど 女の子なんだって! かわいいっていってくれたの! あの子はどうしているかな? っていつ…

ぜんまいじかけのなにかの部屋⑥

おはようございもすせんせ☆ 少女が礼儀正しく、すこし おちゃめに笑顔をみせる。 まるい眼鏡が少し大きいのか ぺこりとするたびに 鼻からずれてしまう。 おはようございます、 君はきょうも かわいいですね。 長髪を綺麗に結い上げた 背の高い男性がやさしく…

ぜんまいじかけのなにかの部屋⑤

何であいつばかり あの人のお供なんだよ! 私が一緒ならあんなことには ならなかったんだ! 白い肌の女が叫び、 その怒声とともに 大きな岩が割れる。 その岩が砕ける音に 細身の眼鏡の男がやれやれと 溜め息をつく。 もう、その辺にしてください…。 あなた…

ぜんまいじかけのなにかの部屋④

これより500年 きつねの姿をみせることは 禁罪とする。 異論はないな? よし、会議は終了じゃ。 酒を…、 長老! は? 禁をやぶった者には 罰はあるのですか? ぐむ…、 うむ、そうだの…。 しばらくのあいだ きつねの記憶…力を消す…、か…。 おやつぬき…、じゃ…

ぜんまいじかけのなにかの部屋③

きつねの住む里が 北の奥地にあり 冬でも 温泉のように ちねつでいつもあたたかい。 もともとは この島国では 守るものとして 慕われつづけてきました。 でも、いつからか 悪いものとして 忌み嫌われるようになった。 2つにわかれて あらそうワヒトの国。 …

ぜんまいじかけのなにかの部屋②

優秀な白き若者が 毒を吸い込みいのちを落としました。 沼にうかぶ白き者の なきがらは 天に帰ることなく この地に残され おなじじかんをさまよう。 その沼地のまわりには 霧がつねにひろがり そこを囲むように 美しい花が咲いている。 じかんを忘れるほどの…

ぜんまいじかけのなにかの部屋①OP~プロローグ~

ぜんまいいっこと 256個のはぐるまがあて、 最初のいっこがうごくと 256個がぎざぎざを伝えながら うごきだちた。 なにがおきるわけでもなく ただくるくるとまわるのだ。 じかんがすぎることを きれいにみせるためにつくた。 うつくしいはぐるまたちが おど…