しろきつねおすしー図書館

おそうざいコーナーみたいなぶろぐ

おまけ~姫と眼鏡の愚痴の部屋~

樹海の中で女の怒声と美しい舞いと共に

大きな数体の何かが吹き飛ぶ。

 

うらぁ!

500年早えんだごらぁ!

きつねをなめるなよ!

寝てろボケ!

 

吹き飛んだ数体の何かが

ぐったりと白目を剥く。

 

女が唾を吐くと

その身体は白い狐の姿へと変わる。

 

はわわー!

よし!いいな!

おわった。

 

帰る。

北に帰るぞ。

 

あわー💙

あの人が待ってる。

はよかえりとうございもす。

 

くぷー。

待ってる待ってる。

会える会える。

ひー!

 

これ終わったら

おうちで遊ぶんだ!きゃぼー!

 

ぴょんぴょん跳ねながら

綺麗な白の狐は駆けてゆく。

 

      ~☁️

~☁️     

    ~☁️  ~👺

         │

         🍬

 🌷       🐢…

 

やった!

おうちだ!

 

あああ、いるー💙

あの人がはなちょうちんだして

待ってるー!

 

あはははは!

 

ぴょんぴょん跳ねて

人の姿に変わると

綺麗な黒髪が背中にゆれる。

 

どきどき。

扉の前で身なりを整えると

静かに開ける。

 

た、ただいま…💙

 

あ、?

お帰りなさい姫…。

 

眼鏡の男が

微妙な顔で女を迎える。

 

ガタッとあからさまに

前のめりになると

髪を逆立てながら言う。

 

おい!てめえ!

もやし!

なんでここにいる!

 

え?ああ、

お留守番ですが、何か?

 

はあ!?

 

あとですね、

姫に言伝てをお願いされまして…。

 

えっ?なに?

なによ。

 

ごめんなさい。

お仕事がまだおわらないんだ。

との事です…。

 

え…。

そうなんだ。

 

う…。

なら、しょうがない、

しょうがない…。

しょうがないけども…、

がくー。↓↓↓↓

 

なんですか、

そのあからさまにもう帰れ

みたいな顔は。

 

うるさい。

もう寝る。

酒のんで寝る。

 

はいはい。

 

なんであのちびなんだ。

いつもいつも。

 

まえはずっといっしょに

いてくれたのに。

 

………。

眼鏡の男が小さくため息をつき

湯呑みに酒を注ぐ。

 

はい、姫。

 

ぐす。

ありがたや。

 

そう言うと一気に飲みほす。

ぷふ。

 

はやっ。

 

ちょろちょろと

酒を継ぎ足しながら男が

話し始める。

 

姫、今後の行動は

わたくしと共にしてほしいと

あの方に頼まれました。

 

はぁ!?

やだよ!

もやし!?

やだやだ!うざい!めんどくさい!

つまんない!やだやだやだあ!

 

ちょと!姫、それは

傷つくからやめてください(笑)

 

こどもみたいにだだをこねる姿に

純粋な人だなと思いつつも苦笑いをする。

 

 

わたくしだってあの方のお供がしたいですが

何か想うところがあっての事でしょう?

 

うん…、

でもやだ。

 

ずきん!

はぁ、姫…?

あなたは1度、あの方を庇って

命を落としかけた。

 

あの方はそれをずっと

こころにのこしています。

 

え?だって!あれは

無我夢中だったんだ!

失いたくない。

ただそれだけ!

 

だからですよ!

あなたは命を惜しまずまっすぐに

走り出す!

 

だれも止められないんです。

あの方でさえあなたの速さには

届かない。

 

失いたくないのは

わかります。

でもあなたがいなくなった後

悲しむのは誰です?

 

あなたの行動は

後に残されるものの事を考えてない!

 

うるせえな!

じゃあ何もすんなって事かよ!

できるわけねぇだろ!ばか!

 

そこですよ!

バカ姫!

 

ちょ、バカ姫ってなんだよ!

傷つくだろばか!

 

あ、ごめんなさい(笑)

ばかばか言うから

つい…。

 

姫がちょっとしょんぼりして

目をぎゅうっとしぼって

酒を飲み干す。

 

 

姫?

 

ん?

 

あの方は以前、わたしに

言っていた事があるんです。

 

姫のことをたのみます。

あの方はそう言いました。

 

あなたはわたしの事は

どうでもいい存在でしょ?

庇う必要もない。

 

それに、庇ってもらうほど

弱くもありません。

むしろ怪力以外はわたしのほうが上だ。

 

よほどの事がない限り、

1人でもじゅうぶん生き残れます。

 

だから、あの方は

わたしを姫の供に選んだ。

 

うざー!

ちょいじまんはいってるし

やだあ!

ぐでんぐでん。

ぱた。

 

ああー、

もう、酒がまわって

あたまに入ってない(笑)

 

はあ、

ちゃんとおふとんでねてくださいよ!

風邪ひきますよ!

 

あい…。

むにゃむにゃ。

 

 

姫…?

わたしの推測ですが、

あの方はあなたを救うために

なんども跳躍してるんだ。

 

なんど繰り返しても

救えなかった人…。

それは姫…

あなたの事ですね(笑)

 

ほんと、あなたは

なんど救っても同じ行動をする。

純粋でまっすぐだ(笑)

 

そうそう、

あの方は言っていましたよ。

 

それには、未来になにかを

残さなければいけないんだ。

失っても闇に落ちてはいけない。

 

あなたを救うには

いつかじぶんもみんなも

笑っていられる世界をつくるんだ。

跳躍の力は繋ぐもの。

ばらばらのものを繋ぐ…。

そのためにあるってわかった。

…ってね、

そんな事を言っていました。

 

何度ループを繰り返したのですかね。

あの方は、長い長いじかんをかけて

輪の中から

何かを外してここに来た。

 

そんな気がします。

 

あい。

ありまとう!

そうでふね。

ははははは。

酒、酒をくれ。

ぱた。

 

あ、

だめだこりゃ…。

 

もう、帰ります(笑)

またあした。

 

おやすみなさい。

すてきなかわいい未来の夢を…。

ーーーー🚪ーーーー

パタン

 

 

むにゃ、

はなちょうちんかわゆ。

にやにや💙ぷふ。

ーーーー⭐ーーーー

プツン

 

 

 

おしまい⭐🍎

 

 

 

 

ー備考ー

このおはなしの曲のリンクはこちらです。

曲あり、曲なしどちらでもお好みで

お読みくまさい(笑)

 

~姫と眼鏡と跳躍する理由

https://youtu.be/A7aCuwcoxps

(spangle call lilli line ⭐ daydreamer)

 

 

ーぜんまいの部屋各話EDロールの曲はこちらー

https://youtu.be/zx1obWTMksw

(なきごと⭐メトロポリタン)

ありがとうございました!